ルノーF1のチーフテクニカルオフィサーを務めるボブ・ベルは、今シーズンは同じパワーユニットを積むマクラーレンが最大のライバルになるとの考えを示した。
ワークスチームとしての3年目にあたる2018年に向け、ルノーF1は大きな進歩を遂げることを目標に準備を進めてきたが、メルセデス、フェラーリ、レッドブルのビッグ3との差は縮まっておらず、現状、優勝争いをすることは難しい状況となっている。遅れを取っている原因のひとつは、R.S.18の重量であるともいわれている。
「この位置にとどまっていることにがっかりしている」とボブ・ベルは語った。
「この冬の間に、トップ3チームとのラップタイム差をある程度削ることができたかと思っていた」
「だがそうではなかった。それどころか彼らはさらに遠ざかってしまった」
「自分たちの仕事が十分ではなかったということになる。マシン設計と開発において、彼らほど賢くなかったわけだ」
「ただ、ギャップを半分にできるかどうかは分からないが、近づける可能性は十分あると思っている」
「収穫逓減の法則がある。彼らはそこに近づいていると思う。我々の方がメリットを見つけやすい状況にあるのだ」
現時点での目標は、同じパワーユニットを積むマクラーレンに勝ってコンストラクターズ選手権4位の座をつかむことであるとベルは示唆した。ルノーのニコ・ヒュルケンベルグとカルロス・サインツJr.は、ここまでの3戦すべてで予選Q3に進出し、マクラーレンをしのぐ速さを見せているが、合計ポイントは25点で、28点のマクラーレンにわずかに遅れている。
「マクラーレンと我々の立ち位置については、それなりに満足している。彼らが同じエンジンを積むことになって、かなり警戒していた」とベルは語った。
「冬の間にいい仕事をしてきたトロロッソとハースも、我々を苦しめようとしている。しかしマクラーレンはさらに進歩するだろう。彼らは序盤に遅れを取っていても、シーズンのなかでうまく挽回していくことが多い」
「非常に厳しい戦いになるだろう。序盤の段階では我々が一歩先んじているかと思っていたが、この世界は計算どおりにはいかないものだ。だが我々もここから大きく前進していくことができると思う」