ヤフー知恵袋に今年3月下旬、「娘の恐ろしい一面を見ました」というタイトルの相談が寄せられた。相談者は、自身と夫、中学生の娘、姑の4人暮らし。相談者夫婦は、自己中心的な性格の姑を邪険にしていたが、娘だけは姑に笑顔で接していたそうだ。
誰にでも優しい自慢の子だったというが、ある日、そんな娘の意外な一面を目の当たりにした。
浴室で祖母が倒れても知らんぷり 理由は「死んでほしかったから」
その日、相談者は風呂場で倒れている姑を見つける。すぐに救急車を呼んだため姑の命に別状はなかったが、相談者より先に浴室の方に行っていた娘が姑の異変に気づかなかったことを不審に思った。
娘に確認すると、案の定「気付いていた」という。それでも事態を報告しなかったのは、
「死んで欲しかったから」
だと、いつもどおりの笑顔で答えたのだ。
面食らった相談者はこのエピソードを投稿。「娘にどう接して良いかわかりません。(中略) そもそも、娘は祖母に溺愛されていたので、嫌っているとさえ、思った事はありませんでした。今後、どうするべきでしょうか?」と、アドバイスを求めた。
投稿者夫婦も「平均寿命まであと○年」と、姑が死ぬのを待っていた
寄せられた約500件の回答の多くは「娘の発言に驚くのは自分勝手すぎる」という憤りだった。実は、相談者は後に補足説明で「『平均寿命まで後〇年。後〇年我慢すれば死んでくれる』というのが、私達夫婦の合言葉」だったと明かしている。こうした環境なら、娘の発言が生まれたのも夫婦らの責任だというのだ。
「恐ろしい一面?何を今さらですね。両親そろって、姑に死んでほしいと思っているなら、子供が同じことを考えても、なにも不思議ではありません」
「娘がプレッシャーを感じていたのではないか」という指摘も複数出ている。相談者は昔、小学校高学年だった娘から「なぜ外で働いているのか?」と質問され、「昼間、おばあちゃんと2人きりだと、息が詰まる」と言ってしまったという。娘からはこれに
「自分が一緒に居たくない人に、子供預けて働いてるんだ」
と返答があったそうで、「思い返せばこれがSOSだったのかもしれない」と、気づけなかったことを悔やんでいた。
「私は実は、母親の立場ではなく、娘の立場なのです」
色々と考えさせられる相談だが、相談者は後に、一連の話の中で1つ「嘘をついていた」と、次のように明かした。
「私は実は、母親の立場ではなく、娘の立場なのです。起こった事も、現在進行形ではなく、月日は流れ、私は成人しています」
ネットでは突然の展開に「割とぞわっとしたんだけど」「驚愕の展開でびっくりした」と驚く声が上がっていた。推理小説で、叙述トリックに騙されていたことが分かった時の感覚に近いだろう。
この後、相談者と同一人物だとする人が、別の投稿で家族のその後の話を明かしている。これによると相談者は現在38歳。祖母は、相談者が30歳を過ぎた頃に亡くなったそうだ。多くの回答者が指摘していたように本心では祖母が嫌いだったと打ち明ける。祖母から母への言葉の暴力が酷かったこと、父親が子供の頃、祖母から性的虐待を受けていたことも綴られていた。
立場を偽って相談したことについては、
「何故、今になってあの時の事を、しかも母の立場で質問してみたくなったのかは、自分でもよくわかりません。(中略)結婚して幸せになった今だからこそ、やたらに当時の事を思い出すのかもしれません」
と説明。「親身になって回答してくださった皆様、ごめんなさい。そして、ありがとうございました」と感謝の言葉を述べていた。