全日本ロードレース選手権の開幕戦もてぎを終え、第2戦鈴鹿に挑むチームHRC。初戦を終えたチームの現状を宇川徹監督に聞いた。
チームHRCの高橋巧は、開幕戦もてぎのレース1を2位表彰台、レース2はヨシムラMOTULレーシングの津田拓也との接触によりマフラーが脱落するというアクシデントが発生し、27位でレースを終えた。
宇川監督はもてぎでのレースを次のように振り返る。
「レース1は巧のケガの状況も考えると2位ということで、必要最低限のリザルトだったと思います。レース2は津田選手と接触したことにより、マフラーが脱落してしまい、残念な結果となりました」
開幕戦を終え、チームの状況について聞くと、宇川監督は「巧もケガをしているので、まだ正確な物差しで見ることができない状況です」と語る。
「(開幕戦の)もてぎよりは、(巧のケガも)かなり良くなっていますので、今回はさらにいろいろなことができると思います。ですが、無理は出来ないので、少しずつですね」
2018年のオフテストでは、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームの中須賀克行が鈴鹿、もてぎとトップタイムで終え、開幕前から好調ぶりを見せていた。開幕戦でもそれは健在で、中須賀はレース1、レース2の両方でポール・トゥ・ウインを飾った。中須賀について、宇川監督はどう見ているのか。
「中須賀選手が好調なのは間違いないことです。(マシンが)かなりきまっていますね」と宇川監督。
「今年は特にそういう感じがします。去年は17インチ(のタイヤ)に慣れなくて、苦戦していたみたいですが、今年は安定しています」
JSB1000クラスの初戦からひとつ抜き出ているように見えるヤマハのファクトリーチーム。金曜日に行われたART走行でも中須賀は2分5秒956を記録し、ひとり2分5秒台で総合トップとなった。しかし、ホンダワークスの高橋もコンマ約3秒差で総合2番手に続いている。
ART走行を総合2番手で終えた高橋は「鈴鹿は8耐含めて一番走っているサーキットで、順調には進んでいます。レースに関しては始まってみないとわかりませんが、予選、決勝はうまく前に出れるようにしたいと思います」とコメントしている。
宇川監督も鈴鹿での高橋の走りに関して「鈴鹿は巧の得意なサーキットなので、悪くないですよ」と語るとともに、第2戦への展望を語る。
「マシンも巧のケガの具合も含め、少しずつ上げていきたいと思います。今回も表彰台、優勝を狙っていきます」