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IMSA:ポルシェ WSCC第3戦ロングビーチ レースレポート

2018年04月19日 12:32  AUTOSPORT web

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首位走行も、サスペンショントラブルに泣いた912号車ポルシェ
プレスインフォメーション
2018年4月17日

IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ(WSCC)第3戦/ロングビーチ
報われなかった911 RSRの強力なパフォーマンス

ドイツ. ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:オリバー・ブルーメ)のポルシェ911 RSRは、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権ロングビーチでのIMSAウェザーテック スポーツカー選手権第3戦において、ローレンス・バンスール(ベルギー)とアール・バンバー(ニュージーランド)が駆る912号車が一時は首位を走るもトラブルに見舞われ、惜しくもリタイアとなりました。

 セブリング12時間レースにおいて今シーズン初勝利を飾ったもう一台の911 RSR 911号車をドライブするパトリック・ピレ(フランス)/ニック・タンディ(英国)のペアはGTLMクラス6位でチェッカーを受けました。

 カリフォルニアの狭い市街地コースで開催されるIMSA選手権の最短レースにおいて、バンスールと912号車をシェアするバンバーが100分間のスプリントレースで、ゴール22分前までレースを優位にすすめましたが、その後、サスペンションの損傷でピットインし、そのままリタイアを喫しました。

 モンテカルロの絵葉書のような太陽、海、椰子で彩られたロングビーチの会場で、最大出力510PSを誇る911 RSRは、今シーズン初めてフロントグリッドからスタートしました。

 ローレンス・バンスールは、このアドバンテージを活かして1周目で速やかにリードを奪い、追撃を何度も交わしてポジションを守りました。38分後、セーフティカーの出動中に912号車をアール・バンバーに引き継ぎました。
 
 バンバーは、先にピットインしたBMWに続いて2番手でコースに戻り、瞬く間に差を縮めました。見事なオーバーテイクで首位を奪還した後、GTLMクラスの強豪を引き離します。
 
 しかしその後、サスペンションの損傷でリタイアを余儀なくされました。ポルシェ911 RSR 911号車のパトリック・ピレ/ニック・タンディ組は、最初のピットストップの後にさまざまなアクシデントに見舞われ、順位を上げることは適いませんでした。

レース後のコメント

ポルシェ・モータースポーツ/GTカー担当副社長 フランク=シュテッフェン・バリサー
「このレースは、観客が市街地サーキットに求めるすべての期待に応えました。912号車のローレンスとアールはすべてを完璧にこなしました。見事なスタートを切ったローレンスはすぐにリードを奪い、アールもピットストップの後に首位を奪還しました」

「2人は非の打ちどころのないレースを行い、ライバルとの危機的な状況に対しても巧みに切り抜けました。市街地レースの場合は大きなリードがあっても、サスペンションを損傷すると勝利を失うことになります。今回のアクシデントは、不運としかいいようがありません」

「911号車は追突事故の影響を受けました。その後、ニックとパトリックはなすすべがありませんでした。全体的には、911 RSRのパフォーマンスは良好で、チームも素晴らしい仕事をしました。我々はこのようなポジティブな印象を次のミドオハイオのレースに活かしていきます」

パトリック・ピレ(911 RSR 911号車)
「今日はポルシェの日ではなかったようです。912号車に起きたアクシデントは残念でした。素晴しいレースをしていましたが、残念ながら報われませんでした。我々は波乱のスタートでした」

「第2コーナーでかなり大きな追突があり、前の車が突然停車しました。このサーキットではオーバーテイクが難しいので、燃料の節約に努めました」

「これは正しい戦略でした。ピットストップを短時間ですませましたが、ニックがレースに戻ろうとしたとき、前の車に阻まれたので、これを活かすことができませんでした。今は、ミドオハイオが待ち遠しいです」

ニック・タンディ(911 RSR 911号車)
「ストップ後にピットを出るときに、他の車に阻まれました。2番手でレースに戻ることができたら、明らかに違う結果になっていたはずです。その後、追加のピットストップで1周遅れてレースは終わりました。しかし、911 RSRは速かったですし、チームもいつもどおり素晴しいサポートしてくれました」

アール・バンバー(911 RSR 912号車)
「911 RSRは非常に好調でした。他の車が早々とピットストップしたので、容易に首位を維持することができました。しかし、サスペンションのトラブルによって、レース続行が不可能になりました。チームにとっては残念でしたが打つ手はありませんでした。ミッドオハイオで頑張ります」

ローレンス・バンスール(911 RSR 912号車)
「非常に良いスタートでした。この狭いサーキットではオーバーテイクが難しいので、スタートが重要だと当日朝のミーティングで話しており、実際に作戦は上手くいきました」

「ポールシッターのフォードをスタート直後にオーバーテイクし、リスクを冒さずにレースをコントロールすることに努めました。ピットストップまでは順調でした。アールも、テクニカルトラブルが発生するまで素晴しい仕事をしました」

 IMSAウェザーテック スポーツカー選手権第4戦は、5月6日に米国オハイオ州レキシントンのミドオハイオ・スポーツカーコースで開催されます。

レース結果-GTLMクラス
1.ギャビン/ミルナー(英国/米国)、シボレー・コルベット、69周
2.ウェストブルック/ブリスコー(英国/米国)、フォードGT、69周
3.ハンド/ミューラー(米国/ドイツ)、フォードGT、69周
4.マグヌッセン/ガルシア(デンマーク/スペイン)、シボレー・コルベット、69周
5.クローン/エドワーズ(フィンランド/米国)、BMW M8、69周
6.タンディ/ピレ(英国/フランス)、ポルシェ911 RSR、69周
7.バンスール/バンバー(ベルギー/ニュージーランド)、ポルシェ911 RSR、52周
8.シムズ/デ・フィリッピ(英国/米国)、BMW M8、37周