モンスターエナジーNASCARカップに参戦しているフォード・パフォーマンスは4月17日、2019年のNASCARカップシリーズにフォード・マスタングを投入すると発表した。
フォードは、“近代NASCAR”が始まったと位置づける1972年からサンダーバードやトーラスをベースとしたカップカーを投入。2006年にはフュージョンをベースとしたマシンに切り替え、2013年に“ジェネレーション6”と呼ばれる車体レギュレーションが導入されたあとも、一貫してフュージョンベースのマシンでNASCARカップシリーズを戦ってきた。
しかし、2017年にはトヨタが新型カムリベースの、2018年にはシボレーが新型カマロZL1ベースのマシンを投入するなかで、フォードもベース車両の刷新を決断。これまで146カ国で41万8000台を売り上げた同社を代表するスポーツクーペ、マスタングをベース車とすると明らかにした。
なお下位クラスにあたるエクスフィニティでは2011年からマスタングベースのマシンが戦っているが、最上位のカップシリーズに参戦するのは2019年が初めて。フォードにとっては4車種目のカップカーとなる。
「このアナウンスができることは本当にうれしいことだ」と語るのは、フォード取締役会に名を連ねるエドセル・フォード2世。
「マスタングはアメリカという国の日常に溶け込んでいる1台だ。そういったモデルをNASCARというもっとも人気のあるシリーズに投入するのは正しい判断だし、その勇姿を見るのが待ち遠しい」
現在、フォードはこのマスタング・カップカーの初期テストを進めており、今夏にはNASCARによる認証を受ける予定。その後、完成モデルがお披露目、各チームへデリバリーされ、2019年2月17日に行われるシリーズ第1戦デイトナ500で実戦デビューを果たすことになる。