日本パステルシャインアート協会は5月23日と26日、企業の人事担当者などを対象に、絵を描きながら互いに褒め合う研修「ほめ活アート」の説明会を実施する。
同研修はストレス軽減とコミュニケーションの改善を図ることを目的とし、最近では本田技術研究所などでも導入され、好評を博した。研修の内容については「パステルで簡単な絵を描くことで場が盛り上がり、自然にほめ合うモードができる企業向けストレスケアメソッド」と説明する。
「ほめ活アート」の研修とはどのようなものなのか。同協会代表の江村信一さんは「現代日本には"ほめ"が足りていません」と話す。
「パステルアートを描くことで自己肯定感が向上する」
「例えばアメリカではお互いを褒める文化があります。しかし日本人の中には『ほめることは照れる』という人も少なくありません。会社でも無理して『今日のネクタイかっこいいですね』なんて言うことはあっても、自然とほめることって少ないのではないでしょうか」
江村さんは23年間パステルアートに携わり、約8000人に教えている。その中で、絵を描いている人同士が自然とほめ合うことが多かったという。その理由について、
「パステルアートは簡単に、でもびっくりするくらい綺麗に描けます。特に絵を描くことにトラウマを持っている人ほど、その気持を忘れて楽しんで描いている印象があります。そうなると『自分の絵もいいけど、人の絵もいいな』という気持ちになり、自然と受講者がお互いをほめ合っていくようです」
と話す。パステルアートを描くことで自信が回復し、自己肯定感の向上に繋がるという。江村さんは「自分の絵が好きになる、自分を好きになる、そして人を好きになる」といい、"ほめ活"へと発展していくのだと説明する。
「IT関係など、忙しくてストレスを抱え込んでいる人に受けて欲しい」
また杏林大学古賀良彦教授によると、パステルアートは脳を活性化されるという研究結果も出ている。
同研修について江村さんは「IT関係やプログラマー、看護師など忙しくてストレスを抱え込んでいる人に受けて欲しい」と話す。
「50人以上所属する企業はストレスチェックを受けなければいけません。しかし実際受けても、解決策・解消方法がないのが現状です。この研修が心のケアになればと考えています」