3月28~29日に富士スピードウェイで行われた全日本スーパーフォーミュラ選手権の第2回公式合同テスト直前にシリーズ参戦がアナウンスされたピエトロ・フィッティパルディ(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)。F1王者の血統を持つスーパーフォーミュラルーキーが、開幕前の心境を語った。
F1で2度のタイトルを獲得したエマーソン・フィッティパルディを祖父に持つ、ピエトロ・フィッティパルディ。2018年シーズンはスーパーフォーミュラのほか、インディカー・シリーズに7戦、WEC世界耐久選手権に代役として2戦、エントリーすることになっている。
フィッティパルディは第2回公式合同テストの2日目、3月29日に一般公開形式で行われた会見でスーパーフォーミュラに参戦するよろこびを語った。
「(スーパーフォーミュラのような)バトルが激しくレベルの高い選手権に出られることをうれしく思っているよ。クルマはほんとにすばらしい。ダウンフォースが効いていてパワーもあって、とてもいいクルマだと思った。スーパーフォーミュラのマシンは、軽くてコーナリングスピードが速いのが特徴だね」
フィッティパルディは2018年シーズン、上述したように3カテゴリーをかけもちすることになるが、クルマの乗り換えについては「問題ない」ときっぱり。
「時差ボケなどもあると思うけど、いったんクルマに乗り込めばアドレナリンが出るからそのあたりは問題ないよ」
そう語るフィッティパルディは、富士スピードウェイで行われた合同テストでは2日間総合で10番手。2日間の自己ベストタイムは1分22秒528でトップにつけた野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)との差は約コンマ9秒だった。
「僕にとっては、ミディアムとソフトという、複数のコンパウンドがあるタイヤでレースを戦うというのは初めての経験なんだ。まだ学ばなければならないことも多いけど、富士ではいいテストができている。スタート練習やレースのシミュレーションなどいろいろやっているので、多くの準備をして開幕戦に臨みたいと思っているよ」
そんなスーパーフォーミュラで意識するドライバーについてフィッティパルディは、「(意識している)ライバルはいない。ドライバーとしては勝ちたいから、全員倒したいと思っているからね」と穏やかな口調ながらはっきりとこう言う。
「フクズミ(福住仁嶺)や、過去にこのシリーズに参戦していた(ジョアオ・パオロ・デ)オリベイラ、(アンドレ)ロッテラーとはコースの外では仲がいいけれど、コースのなかでは倒すべき相手だ」
ちなみに、スーパーフォーミュラにフル参戦するにあたって祖父のエマーソンは、「スーパーフォーミュラのレベルは高いから、僕がフル参戦できることをよろこんでくれた」とのこと。
F1ワールドチャンピオンの血を引くフィッティパルディは、2018年シーズンのスーパーフォーミュラでどんなレースを見せるだろうか。