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アストンマーチン・レーシング、WECドライバー陣を擁し2年ぶりにニュル24時間参戦

2018年04月18日 07:11  AUTOSPORT web

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AMRが公開したV12ヴァンテージGT3。既存モデルではみられない左右各2枚のカナード、タイヤハウス上部のルーバーなどが確認できる。
4月13日、アストンマーチン・レーシング(AMR)は5月12~13日に決勝レースが行われるニュルブルクリンク24時間レースのSP9 GT3クラスにワークス体制で参戦すると発表した。

 AMRは例年、“世界一過酷な耐久レース”として知られるニュル24時間の総合優勝を争うSP9 GT3クラスに『アストンマーチンV12ヴァンテージGT3』を投入して参戦してきたが、2017年はこのプログラムを中止。市販モデルである『アストンマーチン・ヴァンテージGT8』が優勝を飾ったSP8クラスを含む全クラスでAMRとしての参戦も行わなかった。

 そんなAMRが今季、2年ぶりにSP9 GT3クラスに復帰するとともに、SP8クラスのディフェンディングウイナーとしてニュル24時間に復帰参戦することを発表。ドライバーラインアップにはWEC世界耐久選手権のLM-GTEクラスに参戦するAMRワークスドライバーが名を連ねている。

 SP9 GT3を戦うV12ヴァンテージGT3を駆るのは、ニッキー・ティームとマルコ・ソーレンセンの2015年WECチャンピオンコンビとBMWからアストンマーチンに移籍してきたマキシム・マルタン、そして昨年SP8クラスを制したベテランのダレン・ターナーだ。

 一方、SP8クラスに投入される『アストンマーチンV8ヴァンテージGT4』のラインアップは、アレックス・リン、ジョナサン・アダム、ピーター・ケイト、アストンマーチン初の女性ニュル24時間レーサーに抜擢されたジェイミー・チャドウィックというオール・ブリティッシュチームとなっている。

 GT3とGT4、どちらのマシンもアストンマーチンではお馴染みのスターリング・グリーンに彩られ、車両規則はVLNニュルブルクリンク耐久シリーズに準拠しているという。

「ニュルブルクリンク24時間は、耐久レースの世界のなかでも特別なイベントとして知られており、それは同時に我々の重要なターゲットとも言える」と語るのはアストンマーチン・レーシングのポール・ハワード代表。

「私たちはこれまでに十分な経験を積んできており、実績あるマシンと強力なドライバーラインナップを揃えたと自負している。このレースでの目的は最良の結果を得ることはもちろん、将来を担うドライバーたちに経験を積ませることだと考えているんだ」

 また、アストンマーチン・レーシングのデビッド・キング社長は「我々は自然の中を駆け抜けるタフで素晴らしいレースにおいて、総合優勝を飾るという長年の野望をまだ達成していない。そのためにV12ヴァンテージGT3をフルワークス体制で復活させることがもっとも重要だと考えたんだ」とコメントしている。

 2台のアストンマーチン・ヴァンテージは4月15日(日)に行われたニュルブルクリンク24時間の予選レースに参加し、007号車V12ヴァンテージGT3が総合5位、40号車V8ヴァンテージGT4は総合34位/SP8クラス3位で終えており、上々と言える結果を持って5月12~13日に開催される本戦を迎える。