トップへ

IMSA:マツダ、ロングビーチで今季最高位の4位に。「トップ集団に遅れをとっていない」

2018年04月17日 12:51  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

今季ベストとなる総合4位に入った77号車マツダRT24-P DPi
IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップは4月14日、100分間のスプリントフォーマットで争われる第3戦ロングビーチが行われ、マツダチーム・ヨーストは77号車マツダRT24-P DPi(トリスタン・ヌネス/オリバー・ジャービス組)が総合4位、僚友55号車マツダ(ジョナサン・ボマリート/ハリー・ティンクネル組)が総合7位フィニッシュとなった。

 ロングビーチ市街地に設けられたストリートサーキットを舞台とする第3戦は、コース全長、レース時間ともに通常のシリーズ戦に比べて短いためコース上でのオーバーテイクが難しく、同時にピット戦略が重要になるラウンドと言える。

 そんなロングビーチ戦を迎えたマツダは、決勝前日に行われた公式予選で55号車マツダが総合3番手を獲得。また、77号車マツダは同7番手につけた。

 晴天のなかスタートが切られた決勝では両車ともクリーンなスタートを決め、7番手スタートとなった77号車マツダはティンクネルが序盤にライバル車を1台交わして6番手で1回目のピットインを迎える。

 このピットストップでティンクネルからジャービスに替わった77号車マツダは、その後もトラブルフリーでラップを消化。レース残り50分あまりでライバル勢に先んじて2度目のピットインに入った。同じタイミングで僚友55号車マツダのボマリートもピットに入り燃料補給のみの作業でコースに戻るが、2台は混走するGTル・マンクラスのマシンに進路を阻まれタイムをロスしてしまう。

 ライバル勢のピットイン後、僚友の55号車マツダを先行し総合5番手となった77号車マツダはライバルの1台をオーバーテイクして4番手に浮上。目前の表彰台圏内を目指したが約1.5秒届かず4位でのフィニッシュとなった。

「4位は望んだ結果ではないが、ポイントを取れたし、これからより上位に這い上がれる自信となった」と語るのはレース後半のスティントを担当したジャービス。

「僕たちのクルマは勝てるマシンだと思っている。必要なのは、それを磨き上げることだ」

 スタートドライバーを務めたヌネスは「トラフィック処理に苦労したが、トップグループに遅れをとらず走れた」とコメント。

「(今日の結果は)エンジニアたちが作ってくれたポジションアップ作戦によってもたらされた。チームとオリバー(・ジャービス)は本当に良い仕事をしてくれたと思うよ!」

■「トラフィックに引っかかり数秒ロスした」

 一方、2回目のピットイン後、総合6番手となった55号車マツダはレース終盤、タイヤの摩耗に苦しみ、ひとつポジションを落としての7位完走となっている。

「僕のスティントの最初はうまくいっていたんだ。しかし、2回目のピット作業後に混雑した場所でコースに戻ってしまった」とボマリート。

「ヘアピンでGTカーの集団に遭遇し数秒をロスしたんだ。その間に数台のプロトタイプマシンが僕たちの前でピットアウトしていった。あのブロックがなければ、さらに上位ポジションで走れたはずだったのだけど……。また、終盤はタイヤ消耗が辛く厳しいレースとなってしまったが、無事に完走できたのでポジティブに捉えているよ」

 4位と7位でレースを終えたチームについて、マツダUSAモータースポーツのジョン・ドゥーナン代表は「マツダチーム・ヨーストは今回、大きなステップを踏み出した」と総括し、次のように述べた。

「ロングビーチはレース距離が短く、トラックの長さも短いためラップタイムが速く、チームは作戦を即座に判断する必要がある。後悔や躊躇している時間的余裕はないんだ」

「この気温の高いコンディションはどのチームにも平等に厳しかったし、2回目のピットで戦略的チャンスがあったものの、トラフィックのために思惑通りにことを運ぶことができなかった。しかし、4位というのリザルトは今シーズンベストだし、我々は次のレース(ミッドオハイオ)に向けてこの成果を活かすつもりだ」

 レース毎に着実に進歩をみせているマツダチーム・ヨースト。“勝利”を目指す彼らの次なる戦いは5月4~6日に開催される第4戦ミドオハイオだ。