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F1第3戦中国GP決勝トップ10ドライバーコメント

2018年04月16日 14:51  AUTOSPORT web

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2018年F1第3戦中国GP ダニエル・リカルドが優勝
2018年F1第3戦中国GPでトップ10に入賞したドライバーたちが日曜日を振り返った。

■アストンマーチン・レッドブル・レーシング
ダニエル・リカルド 決勝=1位
 ものすごく楽しかった。昨日の状況では、今日、こんな結果を出せるなんて思えなかった。僕にとってだけでなく、メカニックやエンジニアたちにとっても、大きなご褒美だ。彼らの力で勝ち取った勝利だよ。今日のピットストップや戦略も素晴らしかったけど、昨日、(FP3の後、短時間でパワーユニット交換をして)予選に間に合わせてくれた。それがあったからこそ、優勝争いをすることが可能になったんだ。彼らはこの勝利

 プラクティスでのトラブルは彼らのせいで起きたわけではないのに、懸命に作業をしてくれた。それがなければ、今日勝利をつかむことはできなかっただろう。
 決勝をスタートする時点で、表彰台争いはできるかも、と思っていた。でも優勝なんて、思いもしなかったよ。セーフティカーの後、レースの展開が見えてきて、自分たちにチャンスがあると分かった。勝利のにおいを嗅ぎつけたら、絶対それを逃すわけにはいかない。チームは素早い判断で、セーフティカー導入時にダブルピットストップをしてくれた。あの決断が、勝利につながった。

 今は胸がいっぱいだ。インラップでは顔がほころびっぱなしで、ほとんど言葉にならなかった。表彰台では泣きそうになった。記者会見ではレースのことを最初から最後まで思い返し、先週(のバーレーン)でのことも考えた。このスポーツは絶望をもたらすこともあれば、最高の喜びを感じさせてくれることもあるんだよね。さあ、今夜は皆でお祝いだ!

■メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ
バルテリ・ボッタス 決勝=2位
 残念な結果だ。ポディウムを勝ち取ったというより、優勝を逃したという感が強い。レース序盤の状況や、アンダーカットがうまく決まったことを考えると、2位は僕らが狙っていた結果ではないからね。

 チームは本当にいい仕事をした。ピットストップはパーフェクトで、タイミングも適切だった。どこでレースに負けたかと言えば、それはやはりセーフティカーだ。セーフティカーが出動した時、セバスチャン(・ベッテル)と僕はもうピットの入口を通り過ぎていた。その点で、ちょっとアンラッキーだったよ。僕らより後方のドライバーたちはすぐに反応できたけど、僕らはそのまま行くしかなかった。
 ピットに入ったドライバーたちはフレッシュなタイヤを手に入れた。だが、僕は40周近くをミディアムで走りきるしかなくなり、当然のことながら、終盤にはペースが落ちた。

 レッドブル、フェラーリ、メルセデスの差はごく僅かだ。これからも着実にクルマの開発を続ける必要がある。

 先週に続いて、今週も勝てそうだったレースを落として、気分としては最悪だ。だけど、僕もチーム全体も、こういう結果によって一層ハングリーになっている。ありがたいことに、まだ残りのレースはたくさんある。

■スクーデリア・フェラーリ
キミ・ライコネン 決勝=3位
 本当に辛いレースだった。楽しかったとはいえない。スタートの蹴り出しはうまくいったが、引かなければならず、そのためにいくつかポジションを落とした。

 ピットストップの後、マシンはとても速く、感触も良かった。その時点でポジションを落としていたけれど、前のグループがストレートの端に見えた。

 セーフティカーは僕らにプラスに働いた。その時、フレッシュタイヤを履いていたんだ。それで戦いの場に戻ることができた。終盤、ミディアムで他のドライバーたちと同等の速さを見せることができた。それでも彼らに近づいて、ぴったりついていくのはとても難しかった。バルテリ(・ボッタス)より間違いなく速かったんだけどね。それでも、通常この手のサーキットでは近づくとグリップとダウンフォースを失ってしまう。結局、彼にうまく仕掛けることができなかった。

 今日は3位を獲得したが、フロントロウからスタートしたことを考えると、理想的な結果ではない。次はもっといい結果を目指す。

■メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ
ルイス・ハミルトン 決勝=4位
 今日も大変な一日だった。(終盤)何とかポジションを守り切ろうとしたが、タイヤがだめになってしまい、レッドブル勢を抑えきることができなかった。

 土曜と日曜は本当に悲惨だった。昨日からペースがなく、マシンに苦労し、いつもほどのパフォーマンスを発揮できなかった。でも落胆している場合ではない。これから厳しい戦いに直面するのだから。これ以上貴重なポイントを失う前に、通常のパフォーマンスレベルに戻らなければならない。

 ポイントを考えると、もっと悪い結果に終わっていた可能性もあった。今日はマックス(・フェルスタッペン)が(アクシデントを起こして)僕らを助けてくれた。

 とはいえ、忘れてしまいたい週末であることは間違いない。僕らがなぜ苦労しているのかを理解するためにしっかり分析し、トップの位置に戻るために改善する必要がある。

■アストンマーチン・レッドブル・レーシング
マックス・フェルスタッペン 決勝=5位
 望んでいたリザルトではない。ダブル表彰台のチャンスがあったのに、それを逃した。

 ルイス(・ハミルトン)をアウト側から抜こうとしたけれど、マーブルだらけだったので、ワイドになってしまった。いい位置にいたのに、ダニエル(・リカルド)の後ろに落ちてしまった。それでも1-2を達成できる可能性はあった。でも僕はいくつかミスをしてしまった。セブはタイヤに苦しんでいたから、僕にチャンスがあると分かっていた。それでインから抜こうとしたら、リヤがロックして、彼にヒットしてしまった。

 これが今日のレースの結果だなんて、自分にがっかりだ。チームはすべてのことを完璧にこなしてくれた。戦略は素晴らしかったし、マシンの挙動もとてもよかっただけに、本当に残念だ。

 いま、物事が自分の思うとおりにはいっていないから、冷静に分析し、もっと強くなって戻ってきたい。

 週末を通して強力だったチームの皆、そしてもちろん優勝したダニエルを心から称えたい。

(ベッテルとの事故について聞かれ)彼がタイヤに苦労しているのを見て、コーナーへのブレーキングを遅らせたら、リヤがロックして、彼に当たった。だから悪いのは僕だ。

 あんなこと、起きてほしくなかった。でも、僕がもう少し待つべきだったとか、それが最善の道だったなどと後から言うのは簡単だ。残念だけどもう起きてしまったことだ。


■ルノー・スポール・フォーミュラワン・チーム
ニコ・ヒュルケンベルグ 決勝=6位
 スタート直後は誰もがグリップ不足に苦しんでいたようで、どのクルマも至るところでスライドしまくっていた。僕らは最初から2ストップ戦略のつもりだったから、いいペースを保ちながら、ある程度まではタイヤを持たせる必要があった。それが結果的にはうまく行ったよ。

 セーフティカーが僕らには有利に働いて、その後の戦いを楽にしてくれたからね。だけど、もしセーフティカーが出なかったとしても、トップ3以外の先頭には出られたと思う。実際、ペースは良くて、中団グループのトップを走れたのだから、全体として悪い一日ではなかったよ。結果として8点を持ち帰ることができたし、楽しいレースだったことは間違いないね!

■マクラーレンF1チーム
フェルナンド・アロンソ 決勝7位
 僕らは週末のなかで日曜の結果が一番いいね。ポイントがもらえるのは日曜だから、いいことだ。

 うまく戦えたレースだったと思う。13番グリッドからスタートし、1周目を終える時点で11番手に上がっていたんだ。セーフティカーは僕らにとっては不利に働いた。1回ストップの戦略で走っていて、フレッシュタイヤに履き替えて最後まで行こうとしていたら、その直後にセーフティカーが出たんだ。それで多くのドライバーたちがセーフティカーを利用してタイヤ交換を行うことができた。

 ハースやフェラーリといいバトルをしたね。ただ、セバスチャン(・ベッテル)は(接触によって)マシンにダメージを負っていたようで、コーナーで苦しんでいたから、フェアな条件で戦ったとはいえない。彼に追いついて、コーナーでドアが開いたから、そこに飛び込んだ。

 厳しい週末だっただけに、7位というのはチームにとって素晴らしい結果だ。ただ、改善すべき点があるのは間違いない。週末を通してペースが良くなくて、決勝でも十分な速さがあったとはいえない。

 今年の中国GPにはこれまでより大勢の人たちがグランドスタンドにいるのが見えた。中国のファンの人たちに感謝したい。

(レース終盤、ベッテルをオーバーテイクした時のことを語り)フェラーリがあまり速くなさそうだったから驚いた。それでチームに状況を聞いたんだ。マシンにダメージがあって、苦しんでおり、コーナーでかなりワイドになっていた。あるコーナーでドアが開いたのが分かり、その最初のチャンスですぐに飛び込んだ。それで前に出ることができた。

 今回はたくさんバトルをして、大体うまくいった。ペースは十分でないし、それは次戦に向けて改善する必要がある。ただ、今日、すごいバトルをして、オーバーテイクできたことについてはうれしく思っている。


■スクーデリア・フェラーリ
セバスチャン・ベッテル 決勝=8位
 完走できてラッキーだった。ああいう接触の後ではその場でマシンを止める事態になっていてもおかしくなかった。ついていたのは、マシンがその後も動いたことだ。バランスは悪くなってしまっていたけどね。

 ピットストップの後、リードを失った。不利になってしまった。トップの位置に戻れるものだと思っていたのに、そうじゃなかった。

 セーフティカー出動のタイミングは僕とバルテリ(・ボッタス)にとってついてなかった。反応することができなかったんだ。その後、(タイヤ交換をした)レッドブルの方が速いことが分かった。だからダニエル(・リカルド)が後ろから近づいてきた時、あまり抵抗しても仕方がないと思った。マックス(フェルスタッペン)の時もそうだ。彼が多少タイヤをロックさせることも想定してスペースを残したのに、彼は派手にロックして、僕らはクラッシュした。   

 彼は自分が悪いと分かっているはずだ。ふたりとも走り続けることができてラッキーだったが、あれは不必要な事故だった。彼がすぐに話をしに来てくれたのはよかった。こういう出来事を解決するには、直接話をするべきだからね。

 でも今日のリザルトは僕らが目指していたものではなかった。


■ルノー・スポール・フォーミュラワン・チーム
カルロス・サインツJr. 決勝=9位
 チームとしては、今年2度目のダブルポイントだ。本当によくやったよ。スタートはうまく決まって、レッドブルの1台を抜けるかと思ったんだけど、結局はコース外に押し出されて1周目に2つほど順位を下げ、ニコ(・ヒュルケンベルグ)の後ろになってしまった。

 そこからは、セーフティカーにも助けられて、2ストップの戦略を生かすことができた。最後のスティントでは、(フェルナンド・)アロンソとケビン(・マグヌッセン)に前をふさがれている間にタイヤのデグラデーションが進み、レース終盤にチャンスが訪れることを期待して、タイヤをセーブするしかなかった。

(セバスチャン・)ベッテルを抜くまで、あと一歩だったんだけどね……。もう1周あれば、彼をとらえていたと思う。

 全体としては、ポイントを加算できたことに満足している。ただ、完璧に自信をもってこのクルマを乗りこなすには、エンジニアとさらにハードワークを続ける必要がある。

■ハースF1チーム
ケビン・マグヌッセン 決勝=10位
 僕にとっては、セーフティカーがアンラッキーだった。それに尽きるね。僕らの戦略は初めのうちはうまく行きそうだった。ところが、僕らには最悪のタイミングでセーフティカーが出動して、狙っていた戦略のアドバンテージが台無しになってしまったんだ。

 あそこでピットに入るべきだったかどうかは、僕には分からない。ともあれ、難しい選択ではあったね。僕に言えるのは、セーフティカーのタイミングがひどくアンラッキーで、結果としてわずか1点しか獲れずに終わったということだけだ。まあ、ノーポイントよりはましだが、もう少し上位でのフィニッシュを期待していたからね。
 
 まだシーズンは長いから、これからもポイントを獲得し続けることができればいいと思う。今日のチームとしてのパフォーマンスを誇りに思っている。そして、さらに努力を続けるつもりだ。