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スーパーフォーミュラ:千代勝正起用のきっかけは本山監督の進言「一発の速さがある」

2018年04月16日 10:51  AUTOSPORT web

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7年越しのスーパーフォーミュラ参戦となった千代
4月21~22日に開幕を控えた2018年の全日本スーパーフォーミュラ選手権にルーキードライバーとして参戦する千代勝正(B-Max Racing team)。2011年に全日本F3選手権Nチャンピオンに輝いてから実に7年越しのフォーミュラデビューとなるが、当初チームのドライバー候補に千代の名は入っていなかったという。

「2011年、F3でチャンピオンになりましたが、7年間トップフォーミュラに参戦する機会がなくて縁がないのかなと思っていました。B-MAX RACING TEAMがドライバー候補に挙げてくれたとき、素直にびっくりしました」

 3月末に富士スピードウェイで行われた第2回公式合同テストで一般公開形式で行われた、B-Maxの千代、本山哲監督の会見で、千代はスーパーフォーミュラデビューを飾ることについてそう語った。

 チームの監督を務める本山は、ドライバー選考にあたって「僕が千代を候補に入れてください、と言いました」と明かす。

「千代とはスーパーGTで組んでいますが、一発の速さがあります。スーパーフォーミュラは速さが必要ということで可能性があると思ったんです」

 その千代は本山監督の期待に応えるように、富士スピードウェイで行われた第2回公式合同テストで2日間総合5番手につけた。特に2日目午前のセッションではトップからコンマ375秒差の1分21秒996をマーク。タイムはもちろん、全体的に手ごたえを感じたようだ。

「この2日間で大きくステップすることができました」と千代。

「クルマもよくなったし、自分自身もいろいろと走り方をつかむことができたかなと。(2日目)午後にはロングランもしっかりできましたし、かなり充実したテストになったと思います」

「午前中のベストタイムは、ソフトのニュータイヤを履いてオーバーテイクボタンを1回だけ使いました。タイムは予想していたよりはよかったですね。まだ走って2日目ですし、それで1分21秒台入ったのだから、いいかなと思っています」

 この第2回合同テストから2週間前に鈴鹿サーキットで行われた第1回公式合同テストでは「開幕戦までは初心者マークを付けて走る」などと冗談めかして笑っていた千代だが、富士スピードウェイでの第2回公式合同テストを終えるころには、すでに開幕戦に向けて自信を漂わせていた。

「想像以上に今回(第2回公式合同テスト)のテストはよかったです。開幕戦は最低でもポイント圏内でしっかりレースしたい。やるだけですね」

 7年越しのスーパーフォーミュラデビュー戦、千代が“一発の速さ”を存分に発揮すれば、レースをけん引する存在になるかもしれない。