ランサーズの調査によると、国内にいるフリーランスは、専業・兼業合わせ約1119万人だという。
フリーランスは通常業務に加えて、財務や経理など企業のバックオフィスの役割も自分で行わなければならない。収入の不安定さが付きまとうところも、給与が保証されていることの多い会社員と、大きく違うところだろう。
そのため、会社員の仕事ぶりは、フリーランスにとっては楽に見えることもある。
はてな匿名ダイアリーに4月5日、「会社員ってびっくりするほど『ぬるゲー』だな」というエントリがあった。投稿したのは、かつてフリーランスのデザイナーをしていた人物。今年4月から会社員として働くことになったが、社内にいる人たちの働きぶりを見て、「ぬるい」と呆れている。
「すごいのは会社のブランディングだけ」「こんなとこにいたら脳みそ溶けちゃいそう」
投稿者はフリーランス時代、効率を意識して仕事に取り組んでいたというが、会社に入ってみると周りの様子は自身と正反対。始業時間ギリギリに出社し、コーヒーを飲んだりネットサーフィンをしたり、「雑談の合間に仕事しているみたい」と驚いていた。
タバコ休憩を度々繰り返す人もいて、会議もグタグタ。入社後数日しか経っていないが、投稿者は、
「すごいのは会社のブランディングだけで、中の人はみんなダラダラ。フリーランスで必死こいて『効率化!』『あと1時間で終わらせるぞ!』『もっと良い椅子はねえのか!?』とやっていたこっちが馬鹿みたい。こんなのに使われていたのか」
と憤る。「私語せずにテキパキやったら1時間もあったらすぐ終わる。(中略)こんなとこにいたら脳みそ溶けちゃいそう」と、自社を鋭く批判していた。
「会社員がヌルいというよりフリーが非効率」という見方も
この投稿に、はてなブックマークは500以上ついた。ある会社員は投稿者の意見に賛同していた。自身も、「周りともめない程度に無難に過ごすことと、通勤に耐えることだけが仕事だから。それができたらもう仕事はほぼ終わり。脳みそ使わない。ぬるゲー極まりない」と感じているという。
一方で、むしろフリーランスの働き方の方が非効率だという指摘もあった。投稿者と同じように、かつてフリーから会社員になった経験を持つ人は、
「会社員がヌルいということよりも、『フリーってめちゃくちゃ非効率』ということに目を向けたほうがいい」
とコメント。会社員になって周りが「ぬるい」と感じるのは、それだけ様々なことが効率化されて余裕があることの裏返し、とも言えそうだ。
この他、会社のヌルさに批判的な投稿者に対して、
「ぬるぬるやって会社から搾取できてるんだとしたらそっちの方が賢くないですか? フリーで必死こいて稼ぎが同じくらいだったら無駄な苦労では?」
「同じくらいの収入だったら、仕事なんてヌルい方がいいじゃん?」
などの意見も寄せられていた。