2018 AUTOBACS SUPER GT Round1
「OKAYAMA GT 300km RACE」REPORT-----------------------------------------------------------------
2018年4月7日(土)-8日(日)、スーパーGT2018シーズンが岡山国際サーキットで幕を開けた。今季、本山哲はGT300クラスで数々の実績を誇る、B-Max Racing Teamから、3号車「CRAFTSPORTS MOTUL GT-R」として心機一転の参戦。
名将、長谷見昌弘監督のもと、チームはオフの間にデビューイヤーの準備をしっかりと整え、またパートナーはここ2年共に戦ってきた千代勝正ということで、開幕から上位で戦っていける確かな感触を持っていた。
【予選】4月7日(土)天候:曇り時々雨 路面:ドライ/ウエット 気温:9℃ 路面温度:15℃(予選開始時)
■公式練習結果:12位 1’20.400(本山)
■公式予選Q2結果:3位 1’27.486(本山)
3月半ばから全国的に異例の暑さが続いているというのに、この日の岡山は真冬さながらの寒さとなった。午前9時から行われた公式練習は想定外となる低い路面温度の下でスタートし、さらに後半には雨。3号車はこのためドライ、レインいずれもセッティングが不十分な状態のまま、午後の予選に挑むことになった。
開幕戦のGT500クラス予選Q1は午後15時05分にスタート。タイヤを温め難い状況のためか、多くのマシンが早めに動き出す。そんな中、3号車のQ1を担当する千代は比較的遅めとなる残り8分の時点でコースイン。
3周のウォームアップを経て4周目にアタックに挑むが、タイヤは完全には温まり切っておらず、1’19.123をマークしQ2進出圏内につけるもライバル勢がこれを上回る。だが千代は翌周のアタックでそこからコンマ5秒以上更新する1’18.605 をマークし、再び6位に浮上することに成功。開幕戦のグリッドはQ2を走る本山に託された。
GT500クラスの予選Q2は、Q1後に突如降り出した雨が上がったばかりという、非常に難しいコンディションで幕を開けた。開始からすぐに8台中7台がコースインし路面を確認、タイヤ交換のためにアウトラップ後ピットインするマシンも数台でるなど、各車に迷いが感じられた。
そんな中、3号車の本山は同じウェットタイヤで走り続け、終始タイミングモニターのトップにつけてみせる。4周目にベストタイム1’27.486をマークした時点では、ポールは決まりかと思われた。
しかしその後2台が僅差でこれを上回る。難しい路面状況の中、本山は更にもう1周アタックに挑むもベスト更新はならず。
惜しくも開幕ポールを逃すことになった。だがQ1から3つ順位を上げ、開幕戦のレースを表彰台圏内からスタートさせることに成功。3号車にとっては、まずまず幸先のよいシーズン初日となった。
●本山哲の予選コメント
「今年は環境が変わることになりましたが、良いチーム体制ができたので開幕戦ではしっかり結果に繋げたいと考えています。クルマの開発も去年後半からオフの間さらにいろいろなチャレンジを行い、戦える準備は整っています」
「予選Q2ではタイヤのウォームアップがカギを握ると考え早めにコースインしたのですが、路面の水の量が思ったより減ってきて、最後のアタックは厳しい状況でした。でも全体的には良い予選だったと思います」
「ポールを獲りたかったというのが正直なところですが、レースに向けては良いポジションを獲得できたと思います。チームのモチベーションも高く、決勝ではこのポジションはもちろん、優勝も狙えると思っています。応援よろしくお願いします!」
【決勝】4月8日(日)天候:晴れ 路面:ドライ 気温:14℃ 路面温度:21℃(決勝開始時)
■決勝結果:7位(82周)1h56’13.743(本山→千代)
前日に続き岡山はこの日も午前中こそ不安定な天候となりサポートレースでは急に降ってきた雨により混乱が起きたが、午後になると落ち着き、午後2時40分からのレースは晴天の下、ドライコンディションでスタートした。
GT500のデビュー戦を3番手という好位置からスタートさせる3号車は、本山が前半スティントを担当した。そしてスタートでは新スタート方式で周りが混乱したのかイン側で前につまるかたちになり、3号車はオープニングラップから2台に先行を許すという苦しい展開を強いられたが、ここで作戦を変更。スティント序盤はタイヤと燃料をセーブし、後半プッシュすることで挽回を図ろうとする。その作戦変更は奏功することになった。
3号車は15周目あたりから徐々にペースを上げていくと、ジャンプスタートで前の2台がドライブスルーペナルティを取られたことで25周目には4位に浮上。さらに27周目には3位に5秒差、32周目には3秒差、34周目には2秒差、35周目には1.7秒差と追い詰めていった。
3号車は38周を終えたところでピットイン。表彰台圏内再浮上は、後半スティントを担当する千代に託された。ところがここでタイヤ無交換作戦のマシン2台に先行を許すかたちとなり、3号車は6位に後退しコースへと復帰。さらに千代はタイヤのピックアップに悩まされることになり、なかなかペースが上げられない。
混戦の中に入ってしまった3号車はしばらく我慢の周回を続け62周目には一時9位まで順位を下げてしまうことになった。だがここから千代が粘りを見せ、7位まで順位を戻しチェッカー。
チームの新たな挑戦となるGT500クラスデビュイヤーを、まずまずの結果でスタートさせることになった。
●本山哲の決勝コメント
「スタートの混乱に巻き込まれ順位を落としたことにより、予選のポジションを活かす事が出来ず序盤は厳しいと展開となりました。しかしそこからは、タイヤと燃料を上手くセーブしてスティント後半にプッシュし、トップまで約2秒差の所まで挽回することができました」
「新体制で迎えた初戦、千代と二人でチームやマシンのパフォーマンスに応えるべくドライビングに集中しましたが、結果的にあと一歩攻めきれなかった事が反省点です。でもその中で、チームのGT500でのデビュー戦でしっかりポイントを獲得できたのは良かったと思います」
「これからも引き続き上を目指していって、次戦では表彰台以上の成績で終えたいと思います。みなさん、次の富士も応援よろしくお願いします!」
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