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世界ラリークロス:オルスバーグMSE、2018年型『フォード・フィエスタST』を披露

2018年04月13日 11:51  AUTOSPORT web

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2018年シーズンからWolrdRX復帰を決めた、名門オルスバーグMSE
今週末のスペイン・バルセロナで2018年開幕戦を迎えるWorldRX世界ラリークロス選手権に向け、シリーズに復帰参戦するオルスバーグMSEがケビン・エリクソンとロビン・ラーソンがドライブする新型『フォード・フィエスタST RXスーパーカー』を初公開した。

 スウェーデンを代表するラリークロス・スペシャリストのオルスバーグMSEは、ホンダとのジョイントでワークス参戦を続けてきた北米GRCグローバル・ラリークロスでの活動を経て、今季から世界選手権へ復帰し、フルタイムエントリーすることを決断。

 このオフシーズンには、ストックホルムの南に位置するニュネスハムンのファクトリーで新型マシンのデザインと開発、製作の作業が不眠不休で続けられた。

 ベースモデルの更新とともに全面的に再構築され、まったくブランニューの車両として生まれ変わった『フォード・フィエスタST RXスーパーカー』は、その開発にフォード・パフォーマンスが関与。実質的にフォードのワークス体制と言っていい、強力なバックアップが与えられた。

 2018年型フォード・フィエスタSTをベースに、サスペンションは全面的に新設計とされ、フェイスリフトと同時に空力もフォードのファシリティを活用して開発。さらに強化されたパワートレインなどにも、OMSEがラリークロスで得た知見やノウハウがふんだんに盛り込まれたという。

「このマシンをドライブした瞬間に、『これは間違いなく一歩前進した』と確信したよ」と語るのは、2016年のドイツ・ラウンドで優勝した経験を持つエリクソン。

「この数カ月間、ファクトリーは夜中でも暖房用の燃料を燃やし続け、そのストックがなくなるほど働きづくめだった。それだけこのマシンには多くの人々の期待が掛かっている。プレテストの結果は有望なものだし、これは始まりにすぎない。このクルマの“スイートスポット”を見つけたら、それこそ“空を飛べる”はずだ!」

 一方、2014年のEURO RXヨーロピアン・ラリークロス選手権のチャンピオンでもあり、開幕の地バルセロナで2度のファイナリスト経験も持つラーソンは「今季、またWorldRXの舞台に戻ってくることができて本当にうれしい!」とコメント。

「何より、これほど強力なブランニューマシンをドライブできることに興奮しているよ。詳細は開幕戦の舞台で明かされることになるだろうけど、これまでとはまったく別物と言っていい構成のマシンになっている。まだ時期尚早だけど可能性はとてつもなく大きい。前途は有望だよ」

 2017年シーズンの散発的参戦を経て、ふたたび世界選手権への復帰を決めたオルスバーグMSEの代表、アンドレアス・エリクソンは「フルタイム復帰には適切な状況と、賢明な予算規模で実現可能であることが条件だった」と説明した。

「ここへ戻ってくるには、競争力があり勝つことのできる可能性を持ってでしか意味がない。この2018年型フィエスタSTは、それが実現出来るマシンだと確信している」とエリクソン代表。

「このエキサイティングなプロジェクトに向け、無償のサポートと協力を与えてくれたフォード・パフォーマンスのモータースポーツ・グローバルディレクターのマーク・ラッシュブロックに感謝の言葉を捧げたい。フィエスタSTのすべての要素は何らかの形で強化されている。この週末にどんな成果が見られるか、本当に楽しみだよ」

 開幕戦WolrdRXオブ・カタールニャでは、土曜の予選ヒート開始を前に、13日の金曜現地17時30分から、オルスバーグMSEによるシーズンラウンチが開催され、そこで新たなマシンの概要と詳細が明かされることとなっている。