マクラーレン・グループが運営体制の大規模な変更を決定、ザック・ブラウンが、マクラーレン・レーシングのチーフエグゼクティブオフィサー(CEO)に任命されたことが、10日、発表された。
マクラーレン・グループはマクラーレン・テクノロジー・グループ(マクラーレン・レーシング、マクラーレン・アプライド・テクノロジーズ、マクラーレン・マーケティング)とマクラーレン・オートモーティブの二部門に分かれていたが、組織変更により、アプライド・テクノロジーズ、オートモーティブ、レーシングの三部門で構成される。
つまり、オートモーティブはこれまでどおり継続、レーシングはブラウンを代表者としてひとつの部門となり、その他の事業領域がアプライド・テクノロジーズに再編される。
これまでマクラーレン・グループのエグゼクティブディレクターを務めたブラウンは、グランプリレースの場に頻繁に姿を見せることで知られている。ブラウンはまた、スポーツカーレースチームのユナイテッド・オートスポーツと、世界最大のモータースポーツ・マーケティング・エージェンシーであるジャスト・マーケティング・インターナショナルの共同創設者でもある。
当初、ブラウンは、マクラーレンの商業部門を所管する任務で採用され、チーフオペレーティングオフィサー(COO)のジョナサン・ニールと協力しながら業務を遂行してきた。今回の組織変更で、ブラウンはマクラーレン・レーシングの新CEOとして、F1チームの成績に直接的な責任を負うことになり、さらに新規スポンサーの獲得による資金調達の責任者も務める。
ブラウンが担ってきたエグゼクティブディレクターのポストは、今回の再編で撤廃される。エリック・ブーリエは引き続きF1レーシングディレクターとして業務を行い、ブラウンに直属することになる。
ジョン・アラートが、チーフマーケティングオフィサーとして引き続きマクラーレンのマーケティング領域を所管、ブラウンの直属の部下となる。
これまで同様、マイク・フルーウィットがマクラーレン・オートモーティブのCEOとして指揮を執る。アプライド・テクノロジーズのCEOは今後任命される予定だという。
バーレーンのシェイク・モハメド・ビン・イサ・アル・カリファは、引き続きグループエグゼクティブチェアマンの職にとどまる。ニールはグループCOOとなり、シェイク・モハメドとマンスール・オジェを含む執行委員会に直接報告する。
「過去1年間、グループ本社として、マクラーレンを成長させるための組織づくりとポジショニングに焦点を置き、仕事を行ってきた」とシェイク・モハメドは述べた。
「新たな事業編成はそうした作業の自然な帰結であり、グループの組織および経営幹部の構成を大幅に単純化、明確化する意図で設計されたものだ」