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坂口健太郎、初主演ドラマで多彩な表情を披露 『シグナル 長期未解決事件捜査班』恐怖を煽る演出

2018年04月11日 06:01  リアルサウンド

リアルサウンド

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 4月10日に初回放送を迎えた坂口健太郎主演ドラマ『シグナル 長期未解決事件捜査班』(カンテレ・フジテレビ系)。初回15分拡大版で放送された第1話は、真犯人逮捕に迫る直前で打ち切られた。“殺人事件”が捜査の対象ともあり、初回でありながら物々しい雰囲気で物語は進展。画面の色合いや暗さ、廃病院を用いた演出などからホラーのような要素の多い回となり、恐怖を煽ってくるような演出が目立った。


参考:坂口健太郎、モデル卒業して実力派俳優へ坂口健太郎


 同ドラマは、無線機を通じてつながる“現在”と“過去”の刑事が、長期未解決事件に挑むヒューマンサスペンス。第1話であるため、まだまだ主人公の三枝健人(坂口健太郎)や大山剛志(北村一輝)、桜井美咲(吉瀬美智子)を取り巻く環境や過去がはっきりとしない部分が多い。回想シーンからは、大山と美咲に面識があるところまでは明かされていたが、どのような関係性であるかは明らかにされていない。さらに、健人の小学生の頃の回想シーンでは名札の名前が「かとう けんと」になっており、名字が変わっていることが伺える。公式サイトの相関図で、兄と相関されている人物が「加藤亮太」であることから、健人の家庭環境に何らかの変化があったことが推察できる。


 また、初回はキャストについても見どころとなる点が多くあった。初主演を務めた坂口は、まさに原作の韓国オリジナル版『シグナル』の役柄とほぼ同じ髪型、服装で、芝居の仕方もよく似ている。しかし、原作がコメディタッチであった芝居を、坂口は時に愛らしく、時に感情的に表現していたことで、坂口自身が向き合った「健人」という役を新たに見ることができた。


 特に、健人が初めて城西警察署を訪れたときに見せた表情が印象的だった。健人は美咲に対して、生意気ながらもどこか憎めない態度をとる。そのほかの場面でも、美咲との絡みでは健人の表情が特に楽しめるシーンが多い。感情的になったり、反発的であったり、時には年下のように可愛らしい表情をする坂口の芝居が、より主人公として魅力的に映る。


 また、第1話からゲストとして登場し、インパクトを残したのが長谷川京子。子供を誘拐し、殺害するという卑劣な殺人犯・吉本圭子という役に挑んだ。印象的な赤リップに、派手なスカート、ハイヒールに身を包んだ長谷川は妖艶で、唇などのパーツがクロースアップで映されるたびに、どこか恐怖を煽るような魅力を持っていた。第2話からの吉本がどのような振る舞いを見せ、長谷川がそれをどのように表現していくのだろうか。


 白骨死体や親指の切断など過激なシーンも多い中、そのセンセーショナルさだけに頼らず、丁寧なシナリオで描き上げた第1話。張り詰めた表情の多かった坂口が、今後どのような表情を見せてくれるだろうか。健人の持つ過去、事件の真相が暴かれていくであろう第2話以降への期待が膨らむ。


(Nana Numoto)