もはやダイエットの心強い味方になった"サラダチキン"。そんな中、セブン-イレブンが「サラダチキンフライ」を販売し、ネットで話題となっている。ツイッターでは、
「サラダチキンをなぜ揚げた、セブンイレブンよ…」
「せっかく高タンパク低カロリーなサラダチキンなのに揚げる事で高タンパク高カロリーな謎の食べ物になってた」
など困惑の声が多く寄せられている。また販売地域が「首都圏(埼玉除く)」となっていることに「なぜ埼玉だけ売ってくれないのか。首都圏なのに!」と嘆く人も少なくない。
実際「サラダチキンフライ」とはどのような食べ物なのだろう。キャリコネニュース編集部は都内のセブン-イレブンに向かった。
食感はサラダチキン、味はしっかりで「ヘルシーなジャンクフード」
同商品はレジ横のホットスナックの棚に並んでいた。筆者が店舗に到着したのは16時頃で、他メニューの欠品が目立っていたが、サラダチキンフライのみ"新商品"のポップと共に8つ程鎮座していた。店舗側のプッシュに力が入っていることが見てとれる。値段は税込138円。
見た目は普通だが、通常売られているホットスナック系のチキンより少し小さい気がする。食べてみると、食感はサラダチキンそのもの。しかし、しっかり味の付いた皮のおかげでホットスナック然としており、両者のいいとこ取りで「ヘルシーなジャンクフード」という二律背反が成り立っているように思える。
普通のコンビニチキンはモモ肉を使用しているが、同商品はムネ肉で出来ているため、噛みごたえがあり、さっぱりしている。
筆者もダイエット中、昼食にサラダチキンをよく食べていた。食べごたえ抜群でお腹は満足するのだが、冷たい肉をかぶりつくことで、心は満たされなかった。その点、サラダチキンフライは温かい。しかも、筆者が揚げ物で一番美味しいと思う部分「皮」もサクッとしている。ダイエットの敵ともいえるフライなのに、食べても後ろめたさがない。
広報担当者からは「サラダチキンを揚げているわけではない」と衝撃の告白
しかし、やはり疑問に思うのが「なんでサラダチキンというヘルシー食材を揚げたの?」という点だ。
キャリコネニュースの取材に、セブン&アイホールディングス広報担当者は「原材料は『サラダチキン』と同じムネ肉ではありますが、同社商品『サラダチキン』を揚げているわけではありません」と話す。
「ヘルシーで健康感のある商品を求める声が多いため、ムネ肉の商品を開発しました。高タンパクで低カロリーなので、揚げてもやっぱりヘルシーですよね。4月3日から販売していますが、女性から『他のチキンよりこっちがいい』という声が寄せられています」
また同商品の販売地域が「首都圏(埼玉除く)」となっていることについては「この商品に限らず、配送地区の関係上、特定地域だけ流通しないことは珍しくはありません」とコメントしている。意図的に埼玉を排除した訳ではないようだ。
ちなみに公式サイトを見ると、サラダチキンフライは123キロカロリーで、ムネ肉使用の「ななチキ」(201キロカロリー)より78キロカロリー低い。ただ炭水化物(食物繊維+糖質)は7.1グラムで、「サラダチキン(プレーン)」の1.15グラムを大きく上回っている。
ハード目な糖質制限をするのであれば「サラダチキン」の方が適しているが、ダイエット中、どうしてもジャンキーなチキンが食べたくなるときがある。その時に、「ななチキ」より罪悪感の少ない「サラダチキンフライ」という選択肢があるのは嬉しい。
何より、ヘルシーなものを食べている満足感があるのに、ヘルシーなものを食べているときに襲ってくる心の寂しさが皆無なのだ。ダイエットに挫折しかけたとき、手を伸ばしてみても良いかもしれない。