今年SUPER GTのGT300クラスにAudi R8 LMSで参戦するのは、2012年からAudi R8 LMSで挑戦を続け、2016年シーズンにはチーム、ドライバーランキング共に3位を獲得した#21 Audi Team Hitotsuyama(アウディ チーム ヒトツヤマ)と、参戦3年目を迎えマシンのカラーリングを一新した、名門#26 Team TAISAN(チーム タイサン)の2チームです。
開幕戦の予選Q1は、トップから約1秒のあいだに15台以上がひしめく大激戦となりました。Audi Team Hitotsuyamaは、まずQ1ではリチャード ライアン選手がタイムアタックを行い7位でQ2に進出を決めました(GT300では上位14台が進出)。Q2は今年新たにチームに加入した富田 竜一郎選手がタイムアタックを行いました。突然の雨にみまわれ各チームが苦戦するなか、富田選手は冷静な走りで見事に2位を獲得。開幕戦はフロントロー(最前列)からのスタートとなりました。
Team TAISANは、今年チームに加入したばかりの川端伸太朗選手が予選Q1に挑みました。GT300では初のAudi R8 LMSでの予選ながら、11位でQ2進出を果たしました。Q2はチーム2年目となる山田真之亮選手がアタックに出ましたが、突然の雨に見舞われ思うようにタイムが伸びず、13番手スタートとなりました。
Audi Team Hitotsuyama リチャード・ライアン選手のコメント 「今シーズンはテストをとおして、強豪チームに劣らぬ高いパフォーマンスを発揮することができていました。それだけに予選の結果は、我々には力があると確信に至るものでした。決勝でのマシンの状態もよく、タイヤの選択もぴったりでした。スタートから数周は無理をせず、数台を前に行かせて後半にタイムが落ちてくるタイミングでトップをとる戦略も的中しました。あとはドライバー交替の時間を稼ぐためにタイヤをいたわりながらライバルよりも長く走り続けました。マシントラブルはとても残念ではありますが、マシンの全体としてのパフォーマンス、速さはとてもエキサイティングなものです。パッションや強いエナジーを持ち続けて、チームとともに今シーズンも戦っていきたいと思っています。」
Audi Team Hitotsuyama 富田竜一郎選手のコメント 「新型Audi R8 LMSでは初めてのレースになります。ベースとなる市販モデルのAudi R8がスーパースポーツカーであり、このAudi R8 LMSもツーリングカーというよりはレーシングカーに近いと感じています。ミッドシップなのでトラクションのかかりもよく、フロントの重量も軽くコーナリングスピードも速く、何よりブレーキ性能がよい点がライバルに対するアドバンテージとしてあげられます。これまでの経験の中で、いかにベストを尽くすかということを考えてきました。予選ではその経験を十分に活かすことができたかと思います。決勝は残念な結果ですごく悔しいですが、得られたのは悪い材料ばかりではないと思うので、気持ちを切り替えて次のレースに向かいます。」