WRC世界ラリー選手権第4戦ラリー・ド・コルスは4月8日、競技最終日のSS11~12が行われ、デイ1から独走態勢を築いたセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)が後続を振り切り2018年シーズン3勝目を挙げた。トヨタ勢はオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が総合2位に入り、開幕戦モンテカルロ以来の表彰台を獲得した。
初日から2番手以下に30秒以上の大差をつけ、2日目終了時点ではその差を44.5秒にまで広げたオジエは母国での2勝目、そして前戦メキシコからの2連勝を目指し最終日デイ3を迎えた。
全長55.17kmの超ロングステージとなったSS11では総合2番手につけるタナクに13秒の先行を許すものの、この時点でもギャップは31秒と“王者”には十分すぎるマージンが残された。
最終SS12でエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)とセバスチャン・ローブ(シトロエンC3 WRC)に次ぐ3番手タイムをマークしたオジエは、最終的にタナクに36秒の大差をつけて総合優勝。今シーズン4戦目にして早くも勝ち星を3に伸ばしている。
「コルシカ島でのパフォーマンスにとても満足している!」とWRC.comに語ったオジエ。
「(そのなかでも)金曜日は特に素晴らしい一日だった。そして、デイ1の走りこそがこの勝利につながるプラットフォームを築いたんだ」
前日、0.1秒差でティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)を逆転し総合2番手に浮上したタナクは、SS11で抜群速さをみせヌービルに13秒のギャップを築く。最終パワーステージではやや慎重な走りで5番手でフィニッシュし2位表彰台を決めた。
一方のヌービルはSS12走行中にエンジントラブルに見舞われペースダウン。総合3位の座を守ったものの、満足のいく走行ができずフィニッシュ後はフラストレーションを爆発させた。
ヌービルから55秒遅れの総合4位にはダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)が入り、同5位にエルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)が続いている。
総合6位となったラッピは、SS11で縁石にヒットしたことでタイヤ交換を余儀なくされ、約2分のタイムを失った。この結果、総合4番手から7番手に後退することとなったが、最終SS12でトップタイムをマークするとともに総合7番手につけるアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)を逆転してみせた。
総合8位はWRC2クラス優勝を飾ったヤン・コペッキー(シュコダ・ファビアR5)。シトロエン勢はクリス・ミークの総合10位が最上位となっている。
WRC2クラスに参戦した勝田貴元(フォード・フィエスタR5)と新井大輝(フォード・フィエスタR5)は、ともに前日までのデイリタイアが響き、勝田が総合35位/クラス8位、新井は総合55位/クラス9位でラリーを終えた。
WRCの次戦第5戦は4月26~29日、南米アルゼンチンで開催される。ラリーフォーマットはグラベル(未舗装路)だ。