4月8日に岡山国際サーキットで決勝が行われたスーパーGT第1戦。GT300クラスを制したUPGARAGE 86 MCの中山友貴と小林崇志が決勝レースをふり返った。
UPGARAGE 86 MC
中山友貴
「(スーパーGT)初優勝で個人的にもうれしいですし、アップガレージの石田代表とチームを作ってきて、去年までの3年間は『TEAM UPGARAGE with BANDOH』としてマサさん(坂東正敬監督)とチームを運営していました」
「そのなかで、マサさんから得たノウハウを含めて、今年新しくTEAM UPGARAGEという形態での参戦になりました。そこに小林選手が新たに加入してきました。僕はSRSで同期なんですが、石田さんから(小林加入の)話を聞いた時、本当に心強く感じましたね」
「合同テスト2回を走って開幕を迎えるなかで、正直クルマのセットアップをいちから見直している部分があり、そこがあまりうまくいっていない面もあったので、開幕では苦戦すると思ってました」
「そこに加えて予選では天候に振り回されてしまい9番手。GT300クラスでJAF-GT勢は予選で前にいないと勝機がないと考えているので、複雑な心境でのスタートでしたね。結果的に優勝できたことは本当にうれしいですし、小林選手の走りが良かったからだと思います」
小林崇志
「去年の最終戦が終わってすぐ『今年(2018年は)GT500には乗れない』という話になりました。今年どのチームから参戦できるかもしばらく決まらなかったんですけど、年の瀬ギリギリに石田監督にお声がけいただいて、TEAM UPGARAGEで戦うことになりました」
「ただ、僕を呼んでいただけるということは裏を返すと勝たないと別のドライバーにするぞ、というところもあったと思いますし、去年までは新人と組んでいて結果が残せなかった中山選手と(あわせて)、経験豊富なふたりを揃えるということは当然勝ちに行くということ。そこを意識して合同テストからやってきました」
「これまでの3年間でチームと中山選手がクルマを作ってきていたところが大きく、テストでは比較的いい感触がありました。昨日の予選もドライで走れていればフロントロウかセカンドロウは狙えると思っていましたが雨が降って9番手になりましたね」
「(決勝に向けて)どうしようかと思っていたところ、サーキットからの帰りに石田さんと中山選手と話しているうちに『(タイヤ)無交換でいっちゃおうか』という話になり、今日の作戦が決まりました(苦笑)。それがドンピシャでした」
「ブリヂストンでも(BMW)M6の時に(タイヤ)無交換はやったことはありましたが、ヨコハマタイヤでは初めて。正直、(スティント)後半でどうなるかは分かりませんでしたけど、早い段階で25号車を抜いておかないと後ろからも攻められることになるので、できるだけ早く抜きたいなと思ってました」
「そのあとは後ろのペースを見ながら走っていたら、7号車(D'station Porsche)が速いペースで来ていたので一瞬焦りましたが、チームがいいクルマを作ってくれて、ヨコハマさんも無交換で最後まで走れるいいタイヤを用意してくれました。最後の2~3周でプッシュしたら7号車と同じようなタイムで、危なげなくゴールできました」
「移籍初戦で石田さんに優勝をプレゼントできて本当に良かったと思います。そして中山選手のGT初優勝、おめでとうございます(笑)」