WRC世界ラリー選手権第4戦ツール・ド・コルスは4月7日、競技2日目となるデイ2のSS5~10が行われ、前日から2番手以下に大差を付けているセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)が首位をキープ。総合2番手にはオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が入り、タナクから0.1秒差の総合3番手にティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20 WRC)がつけている。
フランス・コルシカ島で開催されているツール・ド・コルスのデイ2。島北部に設定された3つのステージを2回ずつ走行して争われたこの日も、初日に総合首位につけた王者オジエが速さをみせる。
そのスピードは前日の3ステージ連続トップタイムという突出したものではなかったが、7日最後のステージとなったSS10を除くSS5~9をすべてトップ5圏内でフィニッシュする安定感の高いものだった。
最終的に総合2番手とのギャップを6日終了時点から約14秒増やし、44.5秒としたオジエはWRC.comに対して次のように語っている。
「いつ、何が起こるかは分からないから極力余計なリスクを冒さないように心がけている。これまではそれができていると思う」
「他の人たちは僕らが余裕を持って走っているように思うかもしれないが、決してそんなことはない。明日もラリーに集中し続けなければならない」
オジエが首位を独走する一方で2番手争いは激しさを増している。初日のSS4終了時点ではヌービル、クリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)、タナクの3名が5秒間隔で並んでいたが、2日目最初のSS5でタナクが失速。ミークから17秒遅れをとってしまう。
しかし、タナクは続くSS6で2番手、SS7でトップタイムをマークし、ふたたびミークの背中を捉える位置に迫る。
午後に行われたSS8ではペースの上がらないヌービルをミークがキャッチ。同タイムの総合2番手となるが、ミークはデイ2最後のSS10でコースアウトを喫して総合10番手にポジションを下げた。
また、このSS10でエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)と同タイムでのステージ優勝を飾ったタナクは、0.1秒差でヌービルを逆転することに成功。首位オジエと44.5秒差で最終日を迎えることとなった。
総合4番手はSS8、SS10でトップタイムをマークしたラッピが入り、以下ダニ・ソルド(ヒュンダイi20 WRC)、エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)、アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20 WRC)が続いた。
デイ1でまさかのクラッシュを喫したセバスチャン・ローブは、6SS中3つのステージでトップタイムを記録する走りを披露し総合11番手でフィニッシュ。総合8番手からの巻き返しを狙ったヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)はSS8の途中、立ち木にマシン右サイドをヒットさせたことでロールケージが損傷。競技続行不能となってしまった。
WRC2クラスに参戦している新井大輝(フォード・フィエスタR5)と勝田貴元(フォード・フィエスタR5)は、初日にデイリタイアを喫した勝田がクラス9番手/総合46番手につけた。一方の新井はSS5でクラッシュを喫しクラス10番手/総合65番手となっている。
明日のラリー最終日は島西部に設定されたSS11とSS12の2本のSSで争われる。この内SS11は今ラリー最長55.17kmの超ロングステージとなっており、1日の走行距離は71.42kmと少ないながらも波乱の展開となる可能性は大いにあると言えるだろう。
2018年4月7日