トップへ

LEXUS TEAM ZENT CERUMO スーパーGT第1戦岡山 予選レポート

2018年04月07日 22:51  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

ZENT CERUMO LC500
2018 AUTOBACS SUPER GT Report
OKAYAMA GT 300km RACE

第1戦 岡山国際サーキット

ZENT CERUMO LC500
#38 立川祐路/石浦宏明

◆4月7日(土) QUALIFY
公式予選総合結果 10位(1分18秒877)

 4月7日(土)、岡山県美作市の岡山国際サーキットで、2018年のSUPER GTが開幕した。2017年は富士戦で勝利を収めながらも、最終的にはタイトルに手が届かず、悔しい思いをしたLEXUS TEAM ZENT CERUMOにとって、2018年は捲土重来の年としたい一年。チームは12月からさまざまなテストで開幕に向けた準備を進めてきたが、いよいよこの日が本番だ。

 今季LEXUS TEAM ZENT CERUMOは、立川祐路/石浦宏明というコンビはそのままに、浜島裕英監督、村田卓児エンジニアといった主要メンバーも堅持。2017年のパッケージから大きな変更はないが、それは裏返せば信頼のあらわれ。カラーリングはZENTのコーポレートカラーであるレッドを主体に、“流れ”を意識したものを採用。新たなカラーリングをまとったZENT CERUMO LC500は、開幕からその“流れ”に乗っていきたいところだ。

 しかし、チームが設営を進めた4月6日(金)から岡山国際サーキットは荒天となってしまう。チームは時折強く降る雨のなか準備を行ってきた。明けて7日のサーキットは、雨は上がり青空も垣間見えたものの、路面はわずかに濡れており、スリッピーな状態だ。まずは午前9時にスタートした公式練習では、立川がZENT CERUMO LC500のステアリングを握りコースインし、予選に向けたセットアップを進めていった。

 LEXUS TEAM ZENT CERUMOはこの公式練習でメニューをこなしていくが、しばしば陽も射すものの風が強く、気温・路面温度ともにまったく上がっていかない。むしろ早朝の方が暖かかったのではないか……と思えるほどだ。チームは3月にこのコースで使った公式テストで、開幕戦に向けたタイヤを選定していたが、路面温度が低すぎ、思うようにグリップを発揮しない状態となってしまった。

 また、公式テストで仕上げていたZENT CERUMO LC500だが、フィーリングがドライバーの理想と若干異なり、その改良に時間を費やしていった。ただ日射しが射しはじめるとアクシデントでレッドフラッグが出たりと、思うように進められない。またセッション終盤には急に激しい雨が降りはじめてしまい、せっかくドライコンディションに転じていたにも関わらず、またウエットとなってしまった。

 立川から交代した石浦は、その時点で7周程度しかドライブできていなかったが、セットアップを進めるべくウエットでも活かせることを試しながら走行。最終的に公式練習は立川が24周、石浦が16周をこなし、立川がドライで記録した1分20秒051で7番手につけた。

 チームは公式練習で得られたデータをもとに、午後2時45分からの公式予選Q1に挑んだ。ステアリングを握るのは石浦だ。ただ、予選までの間にもしばしば雨が舞い、風も強かったため、やはり気温・路面温度とも上がっていない。ウォームアップには時間がかかりそうで、また雨が降り出す可能性もあったため、チームは石浦を通常よりもかなり早いタイミングでコースに送り出した。

 石浦は通常では考えられないほどのラップを費やしタイヤを温め、まず一度アタックをかける。しかし、別のタイミングでコースインしたライバルたちがコース上にいたことから、アタックを中断。再度アタックをかけ、今度は1分18秒877というベストタイムをマークする。

 しかし予選Q1通過にはわずかに及ばず、ZENT CERUMO LC500の順位は10番手。Q2の立川にステアリングを託せないまま予選を終えてしまった。じっくりとタイヤを温めたものの、低すぎる路気温に苦しめられたかたちだ。とは言え、同じパッケージをもつ#6 LC500がQ1を突破しており、そこは課題と言える。

 ただ10番手とはいえ、明日の決勝レースは天候も含め、展開もまったく予想ができない。LEXUS TEAM ZENT CERUMOの上位進出の可能性はまだまだあるはずだ。チームはしっかりと準備を整え、4月8日の決勝に挑む。

ドライバー/立川祐路
「想定していたよりも気温・路面温度ともに低く、タイヤのウォームアップに非常に苦しむことになりました。本来のタイヤの性能を発揮することができず、クルマのバランスもテストと違い、それをなんとか合わせこんでいきたかったのですが、赤旗と雨で中断され、正直やりきれなかったところもあります。ただ終わったことは仕方ない。明日はその分を挽回しにいきたいと思っています」

ドライバー/石浦宏明
「公式練習は雨が降ったこともあり、なかなかドライブすることができませんでした。気温も低く、タイヤに熱を入れることが難しかったですね。バランスもテストまでとは異なり、その改良を雨のなかでもトライしていきました。その甲斐もあって、予選では朝よりもフィーリングは良かったのですが、厳しい展開になってしまいましたね。#6 LC500とはコンマ3秒程度の差だったので、その足りない部分をこれから詰めていかなければいけません。レースではどうやって追い上げるのかを、しっかり考えていきたいですね」

浜島裕英監督
「気温が低かったとはいえ、#6 LC500にコンマ3秒差をつけられてしまったという現実は、よく分析しなければいけません。今日はコンディションがコロコロと変わりましたし、難しい一日でしたね。ただ、そのなかでも見直すべき点はありましたので、よく考えていきたいと思います。レースは順位がかなり乱れそうですし、まずは完走を目指して走るしかありませんね。そうすればチャンスはあると思っています」