インディカー・シリーズは4月6日、ISMレースウェイで第2戦フェニックスの公式予選が行われ、セバスチャン・ブルデー(デイル・コイン・レーシング)が12年ぶりにオーバルコースでのポールポジションを獲得した。
3月11日に行われた第1戦セント・ピーターズバーグを連覇し、復活の勝利を挙げたブルデー。ショートオーバルで争われる第2戦フェニックスでも、勢いそのままプラクティス走行で時速182.138マイルを記録して3番手につけた。
迎えた予選セッション。まずはルーキーのマテウス・レイスト(AJフォイト)からアタックがスタートする。
プラクティストップのシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)は、2周を39秒1096で走行し、188.148mphを記録。トップに躍り出る。
次のアタックは、佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)。2月に行われたフェニックスでのオープンテストでは総合トップを記録しており、今回もポールが期待されたが182.960mphと伸びず、この時点で4番手となる。
ペンスキーのウィル・パワーもパジェノーのスピードに迫るも186.852mphと届かず2番手に。
そして最終走者としてコースインしたブルデーは2周を39秒0285で走行。パジェノーを上回る188.539mphを記録してポールポジションを獲得した。これでブルデーは通算34回目のポールポジションとなり、歴代記録でダリオ・フランキッティに並んだ。
また、ブルデーは今年でインディ参戦13年目となるが、オーバルでポールを獲得したのは2006年のミルウォーキー戦以来、実に12年ぶりのことだ。
「ポール獲得を実現させてくれる、本当に素晴らしいスタッフたちと仕事ができている。最高の気分だね。自分たちのポテンシャルは把握していたし、予選にどう臨めばいいかもわかっていた」
「マシンのセットアップは完璧だったし、路面温度が下がれば十分なグリップが得られると思っていた。緊張したし、プレッシャーも感じていたけど、マシンの挙動に集中して、攻めすぎないように心がけたんだ」
ブルデーに続く2番手はパジェノー、3番手はパワー。佐藤琢磨は13番手となった。
「チャレンジングな予選でした。プラクティスではすべてをひとつにまとめ上げることができず、予選までにマシンを大幅に変更することとなりました」
「2ラップのアタック中に2度ほどマシンが不安定な状況に陥りましたが、なんとか切り抜けました。まだ完全な状態にあるとはいえないものの、自分たちのポジションについてはそれほど不満には思っていません。プラクティスのときに比べると、予選ではマシンの状態が大きく改善されましたね」と琢磨は語っている。