高畑勲が4月5日に82歳で逝去した。訃報を受けて、関係者や国内外の映画人たちが追悼のコメントを寄せている。
『かぐや姫の物語』でプロデューサーを務めた元・スタジオジブリの西村義明は、代表を務めるスタジオポノックのTwitterアカウントを通じ、「高畑さんは、人生の中で最も豊かな経験をくださった方でした。出会い、過ごし、話し、笑ったり、怒ったり。共に映画を作れた歓びを、映画と平和にかけた情熱を、決して忘れません。本当にありがとうございました。高畑さんは、世界一のアニメーション映画監督であり、永遠にぼくの師です」とコメント。
同作の主題歌“いのちの記憶”を手掛けた二階堂和美はTwitterに「高畑さんが彼岸に往ってしまったことを、ニュースアプリの速報を見た夫から聞く朝。遠くない将来そういう日がくることは何度かシミュレーションしていた気がするが、こんなふうにして来るのか。雨」と綴っている。
『平成狸合戦ぽんぽこ』で声優を務めた神谷明は「高畑勲さんの訃報に接し大変驚いています。『平成狸合戦ぽんぽこ』ではもちろん、『アニメーション神戸』特別賞受賞後のトークショーでお話できたことは私の宝物になっています」とコメント。
また片渕須直や岩井俊二も故人を偲び、SNSを更新。アーティストの奈良美智は「高畑さん、忘れがたい作品の数々、ありがとうございました。高畑さんと知遇を得たことは大きな宝物です」と記している。
さらに海外からは『リメンバー・ミー』『トイ・ストーリー3』などのリー・アンクリッチ監督が「スタジオジブリの共同設立者である高畑勲の訃報を聞いてとても悲しい。『火垂るの墓』はエモーショナルでとても素晴らしい映画だ。また『ホーホケキョ となりの山田くん』は驚くほどチャーミングな作品でマイケル・アーントが手掛けた『リトル・ミス・サンシャイン』の脚本にも大きな影響を与えた」とTwitterでコメントした。
海外ではBBCやNew York Timesをはじめ、様々な国のメディアが高畑の訃報を報じているほか、日本のアメリカ大使館やフランス大使館も追悼のコメントを発表している。
高畑勲は肺がんにより4月5日に逝去。82歳だった。スタジオジブリの発表によると、5月15日には「お別れの会」が行なわれる予定だ。