エン・ジャパンは3月23日、「転職の理由・きっかけ」についてアンケート結果を発表した。調査は今年2月、同社が運営する「ミドルの転職」に登録する35歳以上のユーザーを対象に実施。3407人から回答を得た。
それによると転職理由の1位は、「会社の考え・風土が合わない」(32%)。2位「会社の将来に不安がある」(28%)、3位「職場の人間関係がよくない、上司や同僚と合わない」(25%)となっている。
年収1000万円以上だと給与は気にしない、「自分の能力を試したい」傾向
4位以降には、「給与に不満がある」(23%)、「自分の能力を試したいから」「会社からの評価に不満がある」(ともに22%)が続いた。
理由は年収で差が見られ、年収1000万円以上では「自分の能力を試したいから」(29%)、「会社の考え・風土が合わない」(28)を挙げる人が多かった。
年収1000万円と未満の人が挙げた理由のうち、特に差が開いたのが「給与に不満がある」(1000万円以上:8%、1000万円未満:26%)、「待遇・福利厚生に不満がある」(同8%、20%)、「勤務時間・休日休暇に不満がある」(同5%、15%)だった。
年収別の転職理由については、以下のようなコメントが寄せられている。
■年収1000万円以上
・20代の時は給与とポジションのみしか関心が無かったが、現在は自身の経験をどう活かせるか、それ により自己成?へ繋がるキャリアアップを行ないたいと考えている(38歳男性)
・収入や立場、役職より、会社貢献とやりがいのある仕事をしたい(55歳男性)
■年収1000万円未満
・若い頃より会社の上層部との間のギャップが原因になっている(43歳男性)
・若いときはいろいろ経験したいと思うことに、重きをおいていた。今はやりたいことが明確になってきたので、行きたいところに進みたいという思いが一番強くなってきた(35歳女性)
「年齢」や「スキルが通用するか」に不安を感じる
続いて「転職で実現したいこと」を質問すると、「経験・能力が活かせるポジションへの転職」が65%で最も多く、「給与・待遇のアップ」(45%)、「やりたい仕事ができる環境での就業」(42%)が続いた。
年収1000万円以上では「経験・能力が活かせるポジションへの転職」(年収1000万円以上:77%、1000万円未満:63%)と答えた人の割合が高い。一方で年収1000万円未満では、「給与・待遇のアップ」(同:26%、48%)、「安定的・?期的な就業の確保」(同:24%、39%)、 「勤務時間・休日など勤務条件の改善」(同:11%、28%)の回答が多かった。
35歳以上の人が「転職で不安なこと」には、「年齢」(55%)、「これまでの経験・スキルが通用するのか」(51%)、「自分の希望する求人の有無」(40%)の回答が多かった。