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「副業・兼業」フリーランス8兆円市場に 膨らむ経済規模、平均年収もアップ

2018年04月05日 10:02  弁護士ドットコム

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クラウドソーシング大手の「ランサーズ」は4月4日、「フリーランス実態調査2018」の結果を発表した。フリーランスの経済規模は推計20.1兆円(前年比1.6兆円)で、初めて20兆円を超えた。日本の総給与支払額の1割を占めているという。数字を押し上げているのは、副業・兼業(複業)を行う広義のフリーランサーだ。


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調査結果によると、副業している人は454万人(同4万人減)、兼業している人は290万人(同14万人増)。合わせて前年比で10万人増え、平均年収も副業が74万円(同14万円増)、兼業が平均154万円(同25万円増)と伸びている。経済規模は前年比1.5兆円増の7.8兆円。2015年調査時から約2.8倍になっている。


背景の1つに、働き方改革の一環として、副業・兼業の推進を図る政府の存在がある。労働者にとっては、収入や知識が増えるし、企業にとっても人手不足の解消や多様な人材が育つことで技術革新などが期待できる。すでに副業解禁に舵を切った企業もある。


一方で、労働時間の管理や健康問題、情報漏洩などへの懸念もあり、後ろ向きな企業も。政府内でも、制度をめぐって研究・検討が続けられている。


調査は事前のサンプル調査をへて、2018年2月13~15日に実施。過去1年に仕事の対価として報酬を受け取ったことがあると答えた20~69歳の男女3096人の回答をまとめた。


(弁護士ドットコムニュース)