カリフォルニアのZiplineは、ドローンを使った遠隔地への物資輸送事業を展開するスタートアップ。数年前、ルワンダの医療センターへ血液や薬を輸送する無人配送システムを開発し、話題となった。
そんな同社がこのたび、世界最速の無人商用ドローンを発表。時速128キロメートルの速度で、物資を運搬できるという。
・深刻化する世界の物流問題を空から解決
アメリカでは今、物流業界の人手不足が問題となっている。最大の原因は、インターネット普及によるECサイトの利用者数拡大。これをデジタルテクノロジーで解決しようというところは、日本と同じだ。
実際、アマゾンのプライムデリバリーを筆頭に、ここ数年世界各地で、無人機を利用した輸送テストがひんぱんに行われている。空輸を有効に使えば、ドライバーの負担は軽減され、道路の混雑も緩和できるだろう。
・最大積載量1・75キログラム、飛行可能距離160キロメートル
世界経済フォーラムのTimothy Reuter氏は、今回のZiplineの目的は、ドローン技術を駆使した、サプライチェーンの組織編成だと考えている。アフリカ各国で、長いこと物資支援にあたってきた同社なら、十分実現可能な話だ。
Ziplineの無人機は、固定翼タイプで、一般的なクワドコプターよりもはるかに大きい。積載量は、マックス1.75キログラム。飛行可能距離は、最大160キロメートルとなる。すでに、テスト飛行も実施済み。プラン実現に向かって、着々と駒を進めているようだ。深刻化する物流問題解決の糸口となるか。今後の動きに注目したい。
souce by MIT Technology Review