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MotoGPアルゼンチンGPプレビュー:路面の攻略がカギを握る。ドビジオーゾの開幕2連勝なるか?

2018年04月04日 18:31  AUTOSPORT web

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2017年第2戦アルゼンチンGPスタートシーン
今週末、アルゼンチンのアウトドルモ・テルマス・デ・リオ・オンドでMotoGP第2戦アルゼンチンGPが開催される。

 アルゼンチンGPは1961年に初開催され、1999年まで断続的に計10回開催されていたが、その後、2013年まで開催されなかった。しかし、アウトドルモ・テルマス・デ・リオ・オンドの完成後、2014年にMotoGPシリーズが初開催。以後、シーズン序盤の第2戦目のレースとして定着している。

 舞台となるアウトドルモ・テルマス・デ・リオ・オンドは、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスから、北西に約1000kmのところにあるテルマス・デ・リオ・オンドという街にあり、2008年に開設されたコース。2013年の5月にMotoGP開催を目的に改修工事が完成した比較的新しいコースだ。

 全長4806メートル、1076メートルのストレートと、右コーナー9、左コーナー5のレイアウトで構成されており、1周の平均速度が167km/hという中高速コースで、アップダウンがほぼないフラットなレイアウトが特徴となっているが、ひんぱんにレースが開催されているコースではないため、毎年、金曜日のセッションの段階ではコースは汚れており、セッションが進み、路面にラバーが乗って来ると路面コンディションは改善していく傾向にある。金曜日と日曜日の路面コンディションの差が大きいことから、決勝に向けてマシンセットアップが難しいコースで、決勝日に合わせたマシンセットアップができるかどうかがカギを握る。

 2017年のMotoGPクラスではマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)が優勝、開幕2連勝を飾った。2位にバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)が続き、ヤマハがワン・ツーフィニッシュ。カル・クラッチロー(ホンダ)が3位に入賞。

 Moto2クラスではフランコ・モルビデリ(カレックス)が優勝、ミゲール・オリベイラ(KTM)が2位、トーマス・ルティ(カレックス)が3位に入賞。Moto3クラスではホアン・ミル(ホンダ)が優勝、ホルヘ・マルティン(ホンダ)が2位、ジョン・マクフィー(ホンダ)が3位に入賞した。

 開幕戦カタールを制したアンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティ)がランキングトップで2戦目に臨む。カタールではゴールライン直前までマルク・マルケス(ホンダ)がドビジオーゾとの接戦のトップ争いを展開。マルケスは僅差の2位に終わったが、今シーズンもこの二人によるチャンピオンシップ争いが展開されることを予感させた。

 アウトドルモ・テルマス・デ・リオ・オンドではマルケスが2014年から4年連続ポールポジションを獲得しており、通算2勝を記録している。ドビジオーゾは2015年の2位がベストリザルト。

 ランキング3位にバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)。ロッシはカタールではトップ争いからは遅れたものの、3位表彰台でシーズンをスタートさせた。テルマスでは2015年に1勝、2014年以降の4年間で通算3回の表彰台を獲得している。

 カル・クラッチロー(ホンダ)は開幕戦カタールで4位入賞と好スタートを切った。昨年のアルゼンチンGPでは3位表彰台を獲得している。ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)がランキング5位で続き、昨年のアルゼンチンGPのウイナー、マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)はランキング6位。昨年と異なり、シーズンオフのテストでは苦戦気味だったビニャーレスだが、開幕戦では追い上げて6位に入賞し、課題はまだあるものの、ようやくまとまって来た様子だ。

 ダニ・ペドロサ(ホンダ)はカタールではリヤに問題を抱え、7位フィニッシュ。テルマスでは昨年は転倒リタイアに終わったが、2014年に2位、2016年に3位表彰台を獲得した経験を持つ。

 開幕戦カタールではポールポジションを獲得、決勝でも中盤すぎまでトップ争いをリードしたヨハン・ザルコ(ヤマハ)だが、終盤にフロントに問題を抱えて後退、8位に終わった。MotoGPクラス1年目の昨年はテルマスでは5位入賞、Moto2時代の2015年、2016年には優勝経験がある。

 アンドレア・イアンノーネ(スズキ)はカタールでは9位に終わったものの、スズキで1年目の昨年の開幕戦と比べると、ポジティブな内容で手ごたえを得た様子。ドゥカティにマシンが変わったジャック・ミラー(ドゥカティ)は、カタールでトップ10フィニッシュを果たし、マシンの乗り換えもうまく行っている様子だ。

 フランコ・モルビデリ(ホンダ)がカタールで12位入賞し、ルーキーのベストリザルトを記録。テストから順調だった中上貴晶(ホンダ)は、開幕戦カタールのFP4で転倒、その影響でQ1をセカンドバイクで臨み、トラブルが出るなど歯車が狂い、決勝は17位完走に止まった。