化学メーカーのクラレは、この春小学生になる子どもと親を対象に、「将来就きたい職業」、「就かせたい職業」を調査し、4月4日に結果を発表した。
男の子では、20年連続で「スポーツ選手」(20.5%)が1位だった。内訳は、サッカー選手が54.9%で最も多く、次いで野球選手が24.1%となっている。女の子でも20年連続で「ケーキ屋・パン屋」(29.1%)が1位になった。
男女ともに医師の比率が過去最高に ドラマの影響か?
男の子は、2位警察官(12.5%)、3位消防・レスキュー隊(7.8%)と続いた。6位の研究者は、前年度比1.1ポイント増の4.6%、7位の医師は前年度比1.3ポイント増の4.5%で、いずれも過去最高の比率となった。
ユーチューバーは15位にランクインし、初めて20位以内に入った。ヒカキンさんなど人気ユーチューバーの影響だろう。
女の子では、2位芸能人・歌手・モデル(9.3%)、3位看護師(6.8%)、4位花屋(5.5%)と続いた。5位の医師は4.6%と過去最高の比率となった。男の子の4.5%をわずかだが上回っており、女医の増加につながる可能性がある。
2017年には、「A LIFE~愛しき人~」(TBS)、「コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~」(フジテレビ)、「コウノドリ」(TBS)など医療ドラマのヒットが目立った。男女共に医師の比率が過去最高になっているのは、ドラマの影響かもしれない。
また、女の子では警察官が9位に。まだ3.6%にすぎないが、過去最高の比率を記録し、じわじわと人気が出ていることが伺える。
主婦は昨年17位とトップ20位以内に入っていたが、今年はランキング圏外に。女性活躍が謳われるようになり、女の子の間でも将来は社会に出て働くという意識が強くなっているのかもしれない。
親が就かせたい職業、男の子は公務員、女の子は看護師がトップ
一方、親は子どもにどんな職業に就いてほしいと思っているのだろうか。男の子の1位は公務員(22.3%)、2位は医師(10.4%)だった。やはり社会的地位が高く、安定した職業に就いてほしいと思っているのだろう。
女の子では、1位が看護師(21.1%)だった。2位公務員(10.6%)、3位薬剤師(9.9%)、4位医師(6.7%)と続き、男の子と同様に公務員や医師が人気だ。
女性の職業としてポピュラーな保育士は、4.4%で9位に。20年前の9%から比率が半減しているのは、給与の低さや長時間労働が広く報じられるようになったからかもしれない。