2018年シーズン、ルーキードライバーとして全日本スーパーフォーミュラ選手権、FIA F2に参戦する福住仁嶺。富士スピードウェイで行われたスーパーフォーミュラ第2回公式合同テストに参加した福住は、2018年シーズンの“掛け持ち参戦”によるマシンの乗り換えについて「不安はある」と胸中を明かした。マシンの乗り方がまったく違う、というのだ。
福住は富士スピードウェイでの第2回公式合同テストで、初日のみ走行。2日目は自身が操る15号車のステアリングを全日本F3選手権に参戦する阪口晴南に譲った。
そのため福住の走行時間はライバルと比べて短いものに留まったが、F2テストを終えて今回のテストに臨んだこともあり、マシンの乗り換えや慣れることに集中したという。
「富士はひさしぶりの走行でした」と福住。
「F2のテストから帰ってきてスーパーフォーミュラの走行だったので、まずは(マシンに)慣れることを意識しましたね。慣れたころに、走りを確認しつつセットアップを詰めていきました」
初日を走行した福住は午前のセッションで1分23秒466を記録し13番手、午後のセッションでは1分22秒741で3番手につけた。午後のセッションのトップ、国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)の1分22秒168とは0.573秒差だった。
「初日の午後、最後の最後にソフト(タイヤ)を使ってうまくまとめたかなというタイムが1分22秒741でした。だけど、P.MU/CERUMO・INGINGのタイムを見たら『あれ、これどうやってるのかな』って……。乗れてよかったとは思いますが、満足はしてないしもう少しミディアム(タイヤ)でも(タイムを)詰めないといけないですね」
福住は2018年、“クイック&ライト”を特徴とするスーパーフォーミュラSF14と3.4リッターV6シングルターボエンジンを搭載するF2マシンという、それぞれ異なる特徴をもつフォーミュラで戦っていくことになる。これについては「マシンの乗り換えですか? 不安は……ありますよ!」と苦笑交じりに胸の内を明かす。
「乗り方が全然違うんです。スーパーフォーミュラの方はボトムスピードを上げながら走る感じがするのですが、F2はしっかりブレーキで止めて、向きを変えてからアクセルを踏まないと速く乗れません」
「僕はボトムスピードを上げすぎる傾向があるので、それをちゃんと直さないといけないですね。根本的に“脳みそ”を変えないと」
福住の2018年シーズンはスーパーフォーミュラの前にF2で幕を開けることになるが、まずはF2開幕戦でシーズンの流れを作りたいと息巻く。
「スーパーフォーミュラの前に、まずF2が開幕するので、そこで流れを作ることができればスーパーフォーミュラも変わってくると思うんですよ。だから、まずはF2に集中して、結果を残したいと思っています」
日本と世界を股にかけた“かけもち参戦”は決して楽ではないだろう。それでもふたつのカテゴリーに参戦し続けることが、福住の経験値を引き上げることは間違いない。そんな福住の2018年シーズンは4月6~8日のFIA F2バーレーンで幕を開ける。