学研ホールディングスは、中学生白書Web版「中学生の日常生活・学習に関する調査」の結果を3月30日に発表した。調査は昨年8月にインターネットで実施。各学年で男女100人ずつ計600人が、保護者付き添いのもと回答した。
好きな教科を聞くと、最も多いのは「数学」(21.5%)で、次いで「英語」(13%)、「国語」(12.8%)と続く。しかし嫌いな教科も、好きな教科同様上位3位に「数学」(24.2%)、「国語」(16%)、「英語」(13.5%)がランクインしている。
男女別に見ると、男子に人気なのは上位から順に「数学」「社会」「理科」で、女子は「国語」「英語」「数学」だった。
勉強がわからないとき聞く相手、男女とも中2で「学校や塾の先生」が大幅増加
勉強でわからないことがある場合、どうしているかを聞くと「学校や塾の先生にきく」(63.5%)が最多となった。次いで「保護者にきく」(49.5%)、「友だちにきく」(27.3%)と続く。
一方、わからないことを「放置する(特になにもしない)」は全体で7.7%だが、中2男子は18%と高くなっている。この数値から中2男子は、同学年女子(4%)の4.5倍「勉強を放置」していることがわかった。
全体的な傾向としては男女とも、学年が上がるにつれ「学校や塾の先生にきく」が増加している。中3男子は、中1時に比べ15ポイント、中3女子は中1時と比べ29ポイント増えた。
勉強がわからないときのコミュニケーション相手は、男女とも、中2を境に変化するようだ。女子では中1と比べ、「先生に聞く」が24ポイント増加、男子は「保護者にきく」が26ポイント減少、「友だちにきく」10ポイント減少するなど、大きな変化が出ている。このことから同社は、
「『先生』『保護者』『友だち』との付き合い方・距離感については、中学2年生特有の変化があるのかもしれない」
とコメントしている。
中学生のお小遣い、平均1660円 一方「なし」も各学年3割前後
読書量を聞くと、小学生は月平均4.6冊だったが、中学生は2冊と減った。月に1冊も読まない割合は、中1で28.5%、中3で34.5%と、学年が上がるにつれ増加した。男女別に見ると男子は40.7%だが、女子は22.7%に留まっている。
お小遣いの平均額は1660円で、学年別では中1が1215円、中2が1556円、中3が2208円となっている。ただし各学年とも「お小遣いはなし」の回答が3割前後占めている。同社はこの理由を、
「おこづかいとして定期的にお金をもらうのではなく、必要なときだけ保護者がお金を出すという考え方の家庭が一定の割合で存在している可能性がある」
と分析していた。ちなみに小6の平均額は717円で、小学生の各学年間の差よりも大きい。中学校への進学にあわせ、大きな幅でお小遣いを増やす家庭が多いのかもしれない。