開幕戦のオーストラリアGPは、ホンダがトロロッソと組んで臨んだ初めてのレースだったが、ホンダにとっても新しい体制で臨んだ初グランプリだった。
すでにホンダは、昨年の12月に体制変更を発表している。昨年まで設けられていたF1プロジェクト総責任者のポジションを廃止。これに伴い、現場と技術開発の両方を担ってきた長谷川祐介がホンダのF1活動から離れた。
新体制は現場と技術開発にそれぞれ責任者を置き、田辺豊治がF1テクニカルディレクターとして現場を仕切り、技術開発はホンダ第二期でF1を経験している浅木泰昭が統括することとなった。
田辺TDが統括する現場は、新シーズンに向けてプレシーズンテストから、さらなる変更を行った。ホンダがF1に復帰した2015年から3年間チーフエンジニアとして現場の技術者たちのまとめ役を担っていた中村聡が栃木県にある本田技術研究所HRDさくらに戻り、本橋正充が副テクニカルディレクターとして中村CEが担っていた仕事を引き継ぐ。
さらにパフォーマンスエンジニアとして、それぞれのドライバーとコミュニケーションを図ってきた森秀臣(前フェルナンド・アロンソ担当PUパフォーマンスエンジニア)と小林大介(前ジェンソン・バトン&ストフェル・バンドーン担当PUパフォーマンスエンジニア)も新しいエンジニアと交代した。
新たにパフォーマンスエンジニアを任されたのが、湊谷圭祐(ピエール・ガスリー担当)とクリストファー・ライト(ブレンドン・ハートレー担当)の2人。
すでに2人とも昨年から現場での仕事を開始し、プレシーズンテストからパフォーマンスエンジニアとしての仕事を開始。中村CEは開幕戦を最後に研究所へ戻り、森PEはバーレーンGP後から拠点をイギリス・ミルトンキーンズにあるHRD MKに移して、現場を後方支援する。