FIAのレースディレクター、チャーリー・ホワイティングは、ハースの2018年型マシンについて、ライバルチームが疑うような規則違反があるとは考えていないと語った。
ハースVF-18はテストの段階から驚きの速さを見せており、開幕戦オーストラリアGPの予選では、ケビン・マグヌッセンが6位、ロマン・グロージャンが7位を獲得した。決勝でもペースがよく、5番手と6番手を走っており、タイヤ交換でのミスによりリタイアしなければ、ともに入賞していたことはほぼ間違いなかった。
しかし今年のハースの速さを警戒するライバルたちからは、昨年型フェラーリのコピーであるなどの発言が相次いだ。フォース・インディアとマクラーレンは、ハースとフェラーリの技術提携について疑問を呈し、チームが自身で製造しなければならないパーツに関して情報をやり取りすることを禁じる規則に反していないかどうか調査を行う必要があると発言している。
ハースのチーム代表ギュンター・シュタイナーは、彼らのマシンがフェラーリの今季型とホイールベースが同じであることは認めているものの、規則違反は一切犯していないと主張している。
ホワイティングも、ハースに対して現時点では一切懸念を抱いてはいないと明言した。
「ハースとフェラーリの間で何が行われているのか、我々は正確に把握している」とホワイティングが語ったとwtf1.com が伝えた。
「完全に合法だ。去年、あるチームが懸念を示した。だが今のところ、何も懸念すべき点はない」
しかしフォース・インディアのチーフオペレーティングオフィサー、オットマー・サフナウアーは納得していない。
「F1に2年前に参入し、このようなマシンを作り出すリソースがないチームが、どうやってこんな風にうまくやれるのか、私には分からない」とサフナウアー。
「レッドブルには800人以上のスタッフがいる。最高の風洞もあり、優秀な空力担当者もいて、エアロダイナミシストとしてトップのテクニカルディレクターもいる」
「だがハースにはその4分の1のスタッフしかいない。特別目立ったエアロダイナミシストも、最高級の風洞も、エイドリアン・ニューウェイもいない。それなのに彼らの方が速い。何が起きたのだ?」
「魔法でも起きたのか? そうならその魔法の棒が欲しいものだ」