ディスコは3月30日、2019年卒のインターシップに関する調査結果を発表した。調査は今年3月にインターネットで実施し、2019年3月に卒業を予定している大学3年生と大学院修士課程1年生のうち、1社以上のインターンシップを経験している686人から回答を得た。
インターンシップ先を探す際に重視した条件を聞くと、最も多かったのが「就職を希望する業界であること」(「とても重視した」「やや重視した」合計84.9%)。次いで「学業に支障がでないこと」(76.7%)、「就職先として本命の企業であること」(68.8%)と続く。
「選考に関係ないといいながら、良い成果を残した人は最終選考からスタート」
具体的には「多くの業界・企業にふれることを目的にしていたので1~3日のインターンを探していた」「技術系の方と直接話せるかを重視した」など、日数や内容を重視している人が多かった。
参加した感想としては「多くの職種の社員の方と触れ合うことでイメージがわいた」「業務中に起きた事故のことを教わった。包み隠さず話してくれた点がよかった」など、実際に就職する際の感覚をつかめてよかったという声が出ていた。その一方で、
「ホームページを見れば分かるような薄い内容だった」(期間:半日)
「新規技術提案をしろ、とのテーマのみで毎日丸投げ状態だった」(2周間程度)
「残業しないとプロジェクトが終わらないほどきつかった」(1周間程度)
など内容に不満を感じたという声があがっている。また「学生4人にもかかわらず、名前を覚えてくれる気配が最後までなかったのは悲しかった」(半日)、「選考に関係ないといいながら、良い成果を残した人は最終選考からスタート」(1周間程度)という声も。
「エントリーへの影響は、満足度だけでなく"参加後アプローチ"の有無も関係」
ただ、インターンシップの満足度を聞くと、「大満足」(43.4%)と「やや満足」(40.8%)の合計が84.2%と非常に高い。プログラムにも84.2%が満足している。
実際、インターンシップはどのような概要で行われたのだろう。参加時期を見ると、最も多いのは2月(24.9%)。しかし昨年(28.4%)より減少している。その代わり8月(20.8%)に参加した学生が2.7ポイント増加し、前倒しで参加している傾向が見て取れた。
参加目的については、6月以前だと「自身の成長のため」(41.1%)が最も多いが、7月以降は2割以下に。その代わり、「業界研究のため」が6月以前の28.8%から51.9%に大きく増加。10月以降は「その企業をより深く知るため」の割合が増えている。
プログラム内容は「講義・座学」(78.8%)、「グループワーク」(78.0%)が8割近くに上り、大半のインターシップで行われていることがわかる。一方「仕事体験」(28.9%)、特に「実務」(5.9%)が伴うものはかなり限られる。
また参加後、3割程度の学生が企業側から「エントリー(プレエントリー)の案内」(31.3%)、「早期選考の案内」(26.3%)があったという。アプローチがあった場合、「エントリーした」は69.1%で、特になかった場合(46.0%)を大きく上回った。
同社は「インターンシップの満足度だけでなく、参加後のフォローやアプローチの有無も、エントリーに大きく影響を与えていることが分かる」とコメントしている。