誰かの愚痴を聞くのは、気分がいいものではない。たまにならいいが、毎日のようにネガティブな言葉を一方的に聞かされるのは疲れるものだ。
はてな匿名ダイアリーには3月23日、「主夫はつらいよ」というタイトルのエントリがあり、投稿者の男性が辛い心境を綴っている。
男性は、妻の海外転勤に伴って自身の仕事を退職して海外に向かった人物。現地でなんとか就職できたものの、新天地での生活でストレスを抱えている。男性をさらに精神的に参らせているのが、妻から聞かされる仕事の愚痴だ。約一年に及んでいるという。
「仕事だけに集中できる環境が作られていて、なんでそんなに文句を言えるのか」
投稿者は就職するまでの間、専業主夫の状態だった。その間は海外転勤で頑張る妻を支えるべく、家事を積極的にこなしてきた。しかし、妻が職場で受けるストレスはかなり強く、帰宅すると投稿者に愚痴をこぼすことが増えたという。
投稿者は妻を気遣って献身的にサポートした。一方で、男性も海外での生活や仕事に不安を感じているが、疲弊している妻に相談できるわけもなく、悶々としている。
「最近だんだんと妻の愚痴を聞くのがつらくなってきた。自分は全く気持ちを吐き出せないのに、妻の不安とかもうんうんと頷いて聞かなければいけない。正直、これだけ仕事だけに集中できる環境が作られていて、なんでそんなに文句を言えるのだという気持ちも出てきてしまう」
男性の心には、「妻は自分のサポートを当然と思い、感謝すらされないのはなぜか?」という怒りが込み上げているのであろう。投稿は、男性の本心で締められていた。
「普段仕事で余裕が無いことは重々わかってはいても、やっぱり私もたまには労ってほしい、私が普段妻を労っているように」
夫婦で話し合う場を設けた方がいいのでは
妻への愛情、自分の仕事や海外生活でのストレスなどで葛藤する男性の気持ちは同情を誘ってあまりある。はてなブックマークでは、
「愚痴聞かされるのってつらいよね。愚痴言う人は人の愚痴なんか聞いてくれないし」
など、男性の心情に寄り添うコメントが目立った。家庭という閉じた空間で、妻から愚痴を聞かされ続ければ誰しも疲弊してしまう。
この状況の解決策として、一方が我慢したりするのではなく、気持ちをちゃんと話し合ったり、双方が家庭外に悩みを相談する機会を設けるべき、というアドバイスが寄せられた。
「現状の課題を洗い出して対策会議をしたらいいんじゃないだろうか」
相手のために我慢を続けるのは、男性が辛くなるだけという指摘だ。
今回は男性が主に家事をやる「主夫」ということだったが、献身的にパートナーをサポートしているのに当たり前だと思われる、感謝されない、といった悩みは主婦の女性にとってはあるあるだろう。
このまま不満を抱え込めば、夫婦仲が悪化して、最悪の場合は離婚につながる可能性もある。今回のように匿名ブログに心情を書き込むことで、男性の心が少しでも軽くなるといいのだが……。