BTCCイギリス・ツーリングカー選手権の開幕前公式テストとなる、恒例の“メディアデイ”がドニントンパークで開催され、2018年シーズンにエントリーする全32台が集結し、チーム体制やマシンカラーリングがお披露目された。
3月27日、あいにくの小雨混じりとなった天候の下で開催された公式テストは、すでに発表済みとなっている全32台のドライバー、チームが一堂に介し、なかでも今季から新型FK8の『ホンダ・シビック・タイプR』にスイッチするチーム・ダイナミクスや、カラーリングお披露目となったBMWワークスのウエスト・サリー・レーシング(WSR)、そして4台体制に拡大したチームHARDやAmDチューニング.comなどのラウンチに注目が集まった。
ピットレーンの最前列に陣取った昨季のドライバーズチャンピオン、アシュリー・サットン擁するチームBMRは、さらにシャープな印象となったブルーのラインに、カーナンバー1を掲げた『スバル・レヴォーグGT』を披露。合わせて、これまでスバルの2リッター水平対向ボクサー・ターボのチューナーを、マウンチューンからTOCA共通エンジンも手掛けるスウィンドン・レースエンジニアリングに切り替える、との見通しが明かされた。
そのスバル・レヴォーグGTのお隣のピットには、今季もワークスカラーに彩られたWSRの『BMW125i Mスポーツ』に加え、長期契約更新を発表した3台目のWSR、アンドリュー・ジョーダンのパーテック・レーシングBMWが初お披露目となり、そのカラーリングは昨季までのクロームブルーの塗装からマットイエローに一新された。
そして3度のドライバーズタイトルを獲得したゴードン・シェドンが新生WTCR世界ツーリングカー・カップに転向したことにより、新たにダン・カミッシュを迎え入れたチーム・ダイナミクスは、今季から新型モデルとなるFK8型ホンダ・シビック・タイプRのNGTC仕様マシンを発表。
すでにこのオフにはスペインを中心にテストを重ねており、ドニントンパークの翌日に開幕戦の舞台であるブランズハッチに場所を移して開催されたテストでは、マット・ニールが堂々のトップタイムを記録。2番手にカミッシュが続くなど、開幕から当然のように優勝争いに絡む勢いを見せている。
さらに、昨季からボスクホールのワークスチーム待遇となったパワー・マックス・レーシングは、ジョシュ・クック、セナ・プロクターのドライブする2018年型『ボクスホール・アストラBTCC』に、新たなタイトルスポンサーとしてTAGと契約したことを発表。
その他、今季BTCCデビューを果たすトム・オリファントは鮮やかなクロームグリーンの『メルセデス・ベンツAクラス』で登場し、シボレー・クルーズで戦ってきたBTCノーリンは、チーム・ダイナミクスが所有しユーロテック・レーシングが走らせていたFK2型ホンダ・シビック・タイプRを投入。チームHARDはニューカラーリングとなった4台の『フォルクスワーゲンCC』を披露している。
また、昨季までトリプルエイト・レースエンジニアリングが所有していた『MG6 GT』を買い取り、これまでの『アウディS3セダンBTCC』に加えて4台体制としたAmDチューニング.comチームは、元WTCC世界ツーリングカー選手権ドライバーでもあるトム・ボードマンと、新加入のローリー・ブッチャーのMG6 GTに、ブルーとオレンジで塗り分けられた大胆なカラースキームを採用。
そんな注目のチームが勢ぞろいしたなかで開催された、伝統的な“4時間”にわたる午後のテストセッションは、今季から『アルファロメオ・ジュリエッタ』のNGTC仕様マシンを仕立てて参戦するハンディ・モータースポーツのロブ・オースティンがトップタイムをマーク。
以下、トム・チルトン(フォード・フォーカスRS)、コリン・ターキントン(BMW125i Mスポーツ)、サム・トルドフ(フォード・フォーカスRS)、アンドリュー・ジョーダン(BMW125i Mスポーツ)のトップ5となった。
2018年BTCC開幕戦ブランズハッチは、4月7~8に開催される。