アウディスポーツ・アプト・シェフラーは、3月26日からスペイン南部のモンテブランコ・サーキットにおいて、複数のチームとともにフォーミュラEの第2世代マシン、『Gen2』のテストを実施した。
2018/19年シーズンから使用されるGen2は、3月6日にジュネーブ国際モーターショーで実車が初公開されたのち、DSオートモビルがベルサイユ宮殿近くにある自社ファクトリーで初走行を完了させている。
モーター出力の増大によるスピードアップと、搭載するバッテリー容量の増加によってレース中の“乗り換え”が不要となる第5シーズンには、これまで参戦してきたアウディ、DS、ジャガー、マヒンドラといった自動車メーカーに加えて、ルノーに代わって参戦を開始するニッサン、アンドレッティとタッグを組むBMWが新たに加わることが決定。これまで以上にチーム、メーカー間の競争が激しくなると予想される。
そんなシーズン5に向けて、アウディをはじめとする複数のメーカーはモンテブンランコで合同テストを実施。アウディスポーツ・アプト・シェフラーは3日間にわたって行われた非公開テストにおいて、次シーズンの開幕戦までに抱える多くのテストプログラムのうち、最初の項目を無事に完了できたという。
「『アウディe-トロン FE05』が月曜日の午前9時にピットアウトしていった瞬間は特別な気分だった」と語るのは2017/18シーズンからチームを率いているアラン・マクニッシュ。
「我々のクルマは大きなトラブルもなく十分な距離を走行できた。これは最初のテストにおいてもっとも重要なことだ。ルーカス(・ディ・グラッシ)のフィードバックは、とてもポジティブなものでチームは楽観的な雰囲気でテストを進められた」
「しかし、実際にライバルたちと競争をする以前に、テストプログラム、車両開発の面でまだまだやるべきことはたくさんあるよ」
一方、初めてアウディe-トロン FE05をドライブしたディ・グラッシは、新車の印象を次のように述べた。
「新型マシンのパフォーマンスには圧倒された。このクルマはあらゆる面で現行車から大きな進化を遂げている!」
「幸い走行を中断するようなトラブルが出ることもなく走行距離を稼げたことできた。そのおかげでセットアップ作業に専念でき、またエンジニアにとっても多くのデータが収集できた点はポジティブなはずだ」
「僕は今回のファーストテストが大成功だったと感じているよ。そして、年末にはこのクルマで市街地コースをドライブできることに興奮しているんだ!」