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NASCAR:TOYOTA GAZOO Racing 2018第6戦マーティンズビル レースレポート

2018年03月29日 13:41  AUTOSPORT web

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NASCAR:TOYOTA GAZOO Racing 2018第6戦マーティンズビル レースレポート
モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第6戦マーティンズビル
「春の雪」で決勝は月曜順延
カイル・ブッシュが今季3度目の2位

 マーティンズビルでの週末は季節外れの大雪に見舞われ、予定されていたNASCARレースは月曜日に順延。トラック戦とカップ戦のダブルヘッダー開催となりました。カップ・シリーズではカイル・ブッシュが2位、マーティン・トゥルーエクス・Jr.が4位フィニッシュ。

 トラック・シリーズではファイナルラップの最終コーナーまで首位を争ったカイル・ベンジャミンが惜しくも届かず2位。ブレット・モフィットが3位に入りました。

Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第6戦 STP 500
開催日:3月26日

「春の雪」で決勝は月曜順延
カイル・ブッシュが今季3度目の2位
 3月26日(月)、米国東部バージニア州マーティンズビルのマーティンズビル・スピードウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第6戦『STP 500』が開催されました。

 カップ・シリーズが行われるオーバルでは最短の1周0.526マイル(約850m)のマーティンズビルは、その形状から『ペーパークリップ』の愛称で呼ばれています。バンク角も浅く、ロードコースのヘアピンとストレートが1周あたり2回ずつ繰り返されるような、タフなコースです。

 1949年に初めてのNASCAR戦が行われた、歴史の長いこのコース、トヨタは過去に7勝。中でもショートオーバルを得意とするデニー・ハムリンが5勝、カイル・ブッシュも2勝を挙げています。

 24日(土)、午前中に練習走行を行い、併催のトラック・シリーズ戦を経て予選が行われる予定でしたが、トラック・シリーズ戦の最中に雪が降り始め、予選はキャンセルに。その後も季節外れの雪は降り続き、コースや周辺地域は真っ白な雪に覆われてしまいました。

 このため、日曜日に予定されていた決勝レースも月曜日に順延。中断となったトラック・シリーズ戦のあと、ダブルヘッダーでの開催となりました。

 トラック・シリーズ戦が終わって僅か1時間20分ほどの午後2時6分、0.526マイルショートオーバルを130周、130周、240周の3ステージ合計500周(263マイル:約420km)して競われる決勝レースがスタートしました。

 予選がキャンセルとなったため、規定によりスターティンググリッドは前戦までのオーナーポイント(ドライバーにかかわらず車両ゼッケンにかけられる選手権)で決定され、マーティン・トゥルーエクス・Jr.とカイル・ブッシュが最前列に並んでスタート。

 当初はポールポジションのトゥルーエクス・Jr.がリードしましたが、4周目にカイル・ブッシュが首位奪取。ここに6番手スタートから順位を上げたハムリンも加わり、26周目にはハムリンが首位浮上と、トヨタ・カムリ勢による首位争いが繰り広げられました。

 序盤のコンペティション・コーション(タイヤ摩耗チェックなどのために主催者によって予定されて出されるコーション)のあとはイエローコーションが出ない展開となり、そのままハムリンがステージ1を制覇。今季初のステージウィンを果たしました。カイル・ブッシュが4位で、ステージトップ10フィニッシュで与えられるポイントを獲得しました。

 ステージ2もイエローコーションが出ないままの展開となりました。ハムリンはややハンドリングに不調をきたすもトップ5を維持。カイル・ブッシュが3位、ハムリンが5位でステージ2を終えました。

 ステージ3もロングランが続く展開となる中、前半ハンドリング不調でトップ10圏外に落ちていたトゥルーエクス・Jr.が、調整が効を奏しポジションアップ。カイル・ブッシュ、ハムリンと共に上位争いに加わりました。

 しかし、ハムリンはショートトラックならではの激しいバトルの中で、前走車との接触で車体前部にダメージ。オーバーヒート症状に見舞われ、修復のためポジションダウン。

 終盤、長いグリーンフラッグランで周回遅れが多発する中、カイル・ブッシュは首位を1秒ほどの差で追走。しかし、イエローコーションは出ないままチェッカーとなり、カイル・ブッシュは2位でフィニッシュ。今季6戦目にして3度目の2位フィニッシュとなりました。

 トゥルーエクス・Jr.は終盤順位を上げ4位でフィニッシュ。ドライバーズランキングでは4戦連続トップ3のカイル・ブッシュが首位に浮上し、トゥルーエクス・Jr.との1,2位は守りました。

 次戦第7戦は4月8日(日)、米国南部テキサス州フォートワースのテキサス・モーター・スピードウェイで行われます。

ドライバー カイル・ブッシュ
「今日のトヨタ・カムリは、土曜日の練習走行時よりも間違いなく好調でした。周回遅れをかいくぐりながらの走行で、終盤にはチャンスがくるはずだと考え、それを待ちましたが、惜しくも叶いませんでした。我々は彼(クリント・ボウヤー:フォード)を追い詰めましたし、毎週良いレースを戦っています」

「クルーも、私自身もそれはよく分かっています。ただ、まだ勝利には足りないということです。我々はチャンピオンを争えるチームであり、必ずそれが勝ち取れると知っています」

NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第4戦 Alpha Energy Solutions 250
開催日:3月24/26日

トヨタ・タンドラが最後まで首位を争い2-3位
 NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第4戦『Alpha Energy Solutions 250』が3月24日(土)と26日(月)にかけてマーティンズビル・スピードウェイで開催されました。

 24日(土)午後2時5分、湿度が高く、天候が心配される中で0.526マイルショートオーバルを70周/70周/110周の3ステージ合計250周(131.5マイル:約210km)して競われるレースのスタートが切られましたが、スタートから10分足らず、23周したところで雪が降り始め、レースは赤旗中断。

 一旦は翌25日(日)への順延が決まりましたが、季節外れの雪はその後も降り続け、翌日も全走行がキャンセルに。トラック・シリーズ戦の続きは、26日(月)、カップ戦の前に行われることとなりました。

 26日(月)は一転雲一つ無い快晴に恵まれ、午前11時にレースは再開。昨年エクスフィニティ・シリーズにデビューし、今大会、トラック・シリーズにも初挑戦する20歳のカイル・ベンジャミンが予選4番手から上位を争い、ステージ1は5位。

 昨年秋のマーティンズビル戦で自身初勝利を挙げた19歳のノア・グラッグソンが8位、今季第2戦で勝利を挙げたブレット・モフィットが9位となりました。

 ステージ2では、予選で23番手と沈み、その後エンジン交換のために後方スタートを余儀なくされた、今季初レースとなる17歳のトッド・ギリランドがポジションを上げ、首位争いを展開。ステージ2ではギリランドが2位、モフィットが6位、グラッグソンが7位、ハリソン・バートンが10位、ベンジャミンは12位となりました。

 ステージ3では、ピット戦略を変えたベンジャミンが首位に立つと、ギリランドがこれに続いて、トヨタ・タンドラの1-2体制に。しかし、ギリランドは終盤ハンドリングの不調に見舞われ、残り12周というところで出されたコーションでピットインするも、ライバル勢は入らず、一気に15位まで後退を余儀なくされてしまいました。

 残り7周で再スタートが切られたあとは、ベンジャミンとモフィットが首位を猛追。ベンジャミンはファイナルラップの最終コーナーまで、ぎりぎりのバトルを繰り広げましたが、惜しくも逆転はならず。

 ベンジャミンはトラック・シリーズデビュー戦での勝利こそ叶わなかったものの2位。モフィットは3位で続き、3戦連続のトップ3フィニッシュとなりました。グラッグソンが5位。バートンが8位でトヨタ・タンドラは出場5台中4台がトップ10フィニッシュ。今季初出場の17歳、ギリランドは終盤の不運もあり14位に終わりました。

 次戦第5戦は5月4日(金)に米国東部デラウェア州ドーバーのドーバー・インターナショナル・スピードウェイで開催されます。

ドライバー カイル・ベンジャミン
「最後は本当に惜しい結果でした。我々のトヨタ・タンドラは特にロングランで絶好調でしたが、残念ながら最後はショートランで決着をつけることになりました。ファイナルラップの最終コーナーでは、僅かに彼と接触しながらのバトルでしたが、かわすまでには至りませんでした。でも良い一日となりました」