『都築響一 presents 渋谷残酷劇場』展が、4月14日から東京・渋谷のアツコバルー arts drinks talkで開催される。
同展では、これまでに都築響一が取材してきた日本や台湾、タイなどアジアの地獄寺、見世物小屋、ヨーロッパの病理標本、拷問美術館などの写真や映像を展示。会期中の水曜から木曜は営業時間が16:00から22:00までの「ナイトギャラリー」となる。18歳未満は入場不可。
会期中には都築によるトークイベントが数回実施されるほか、毎週土曜にはゾンビパフォーマンス集団ZOMBIENAが在廊し、「ワンコインゾンビメイク」「ゾンビくじ」「ワンコインゾンビバー」などを展開。「ガチゾンビメイク」での来場者には「ミニゾンビドリンク」が提供される。詳細はアツコバルー arts drinks talkのオフィシャルサイトで確認しよう。
■都築響一のコメント
生きているうちに良いことをすれば死んだあとに天国が、悪いことをすれば地獄が待っている、と古今東西の宗教は教えてくれて、そのために「こんなに楽しい天国」と「こんなに恐ろしい地獄」のイメージが、世界中の寺院や教会に溢れている。ずいぶん長いあいだ、そんな場所をめぐってきてわかったこと、それはどの宗教においても、天国より地獄のほうがはるかに豊かな表現にあふれているのだった。
「幸福な家庭はどれも似ているが、不幸な家庭はそれぞれに不幸なもの」という『アンナ・カレーニナ』冒頭の名言を引くまでもなく、美しいこと、楽しいことよりも、醜いこと、悲しいこと、恐ろしいことのほうが、僕らの想像力をはるかに刺激するのはなぜだろう。エクスタシーが「小さな死」であるならば、大いなる死を前にしてどんな歓喜が待っているのか。このハイウェイ・トゥ・ヘルのロードサイドに。