人の生涯年収は、ルックスの良し悪しでも差が出てくるという話がある。イケメンや美人だと多少仕事でミスをやらかしても、何だか許される雰囲気があったりして、しかも、どうしたことか変なタイミングで昇給したりもする。
僕はブサイク妖怪なのでこれまで、こんな理不尽を何度も目にしてきた。それが嫌になって独立してライターをやっているみたいなところもある。
そうは言っても、男の世界ではまだこういう理不尽というのはマシな方ではないだろうか。女性の世界はかなり大変なようだ。（文：松本ミゾレ）
可愛い子に弱い男子大学生「レポート分からないとこあったら手伝うし言ってね」
先日、ガールズちゃんねるを眺めていると「美人は得だなと思ったこと」というトピックを発見した。僕は咄嗟に「なるほど、自称美人がマウントを取るためにこんなものを書いているんだな」とニヤニヤしていたが、そうではなかった。
美人ではない側の女性が、美人と自分との扱いの違いに失望をするという話を展開していたのだ。本文にはこうある。
「先日、大学で男子とレポート提出の話しになり、『時間ないからやばいわ』と話をしたら、男子は私に『それはきついね、頑張って』としか言ってくれませんでした。なのに後で同じ学年の可愛い子とその男子はレポートの話をしていると、男子が『レポート分からないとこあったら手伝うし言ってね』と態度を変えているところを目撃しました。男性が可愛い子には優しいことは分かっていますが、あまりの扱いの差に、複雑な気持ちになりました」
まあ別にこれ、男性だけに限らず、女性もイケメンには弱いのでどっちもどっちって話なんだけども、それにしても扱いの差をここまで見せ付けられてしまうと、気分は悪くなるだろう。
男性は美人に弱いもの。これはもうしょうがないところだったりする。ましてや大学生ともなれば、まだ恋愛もガンガンしたいだろうし、ワンチャンあるならどこまでも優しく接してしまうのは、これはどうしたってしょうがないところだ。
問題は、30になっても40になっても、ルックスの良い異性に甘く、そうではない人には冷たく当たる連中だ。
「美人だと秘書課とか広報課とか花形部署に回される」
このトピックには、レポート一つとって男性からの美人と自分との扱いの差に落ち込んだ女性への同情の声も少なくない。そして中には、同じような境遇の体験談もチラホラ目に付いた。こちらもちょっと紹介してみたいと思う。
「私にはすごい態度の悪い接客だったのに、後に来た美人のお客さんにはすごい愛想良くしてた……女の店員さんだったけど」
「美人がトイレでスマホ触って30分いつも出て来なくて、それを告げ口した派遣の人が何故かクビになってた。訳分からなかった」
「うちの会社の場合美人だと秘書課とか広報課とか花形部署に回される。学歴同じなのに」
「仕事で重いものを持っていたり一人抱えて困っていても黙認される私を尻目に、美人さんには進んで手を差し伸べる人＆笑顔で頼めば喜んで手伝ってくる人の多いこと多いこと。もし私が手伝い頼んでもこんなに快くは引き受けられない」
職場ってお金をもらうために出向くところで、美しい異性に優しくしてイイ思いをするためにどうこうする場所じゃない。それなのに世間には、社内不倫やら愛人契約やら、見たくもないひどいゴシップが溢れている。
社内で美人ばかりが得をする状況って、そのまま放置すると決してろくなことにならない。
それなのに大半の企業はそれを放置する。まともな人事評価もできなくなっているのだ。
美人かどうかに関係なく、正統に人材のスペックを評価する。こんな当たり前のことができていないから、他社から見くびられている会社がいっぱいありそうだ。
