映画『のみとり侍』の新たな場面写真が公開された。
公開された場面写真では、阿部寛演じる越後長岡藩藩士・小林寛之進の着物がはだけた姿や、松重豊演じる藩主が激昂している様子、寛之進の初めての「のみとり相手」である、寺島しのぶ演じる千鶴が寝そべっている場面、豊川悦司演じる清兵衛が取り押さえられている様子、前田敦子演じる清兵衛の妻・おちえ、斎藤工演じる寛之進の隣人・佐伯友之介の姿などが確認できる。
5月18日から公開される『のみとり侍』は、表向きは家庭で飼われる猫の蚤を取る商売だが、実態は「床」で女性に愛を届ける裏稼業として江戸時代に実在した「のみとり」をモチーフにした時代劇。藩主の機嫌を損ね、「のみとり」として暮らすことを命じられた越後長岡藩藩士・小林寛之進の姿を描く。
なお同作で『第8回東宝シンデレラオーディション』グランプリの福本莉子がスクリーンデビュー。『東宝シンデレラオーディション』は沢口靖子、長澤まさみらを輩出したオーディションで、福本は2016年にグランプリを獲得し、芸能界デビューしていた。福本が演じるのは寛之進が暮らすことになる長屋の住人の娘・おみつ。斎藤工演じる、無償で勉強を教えてくれる佐伯に密かな恋心を抱いているという役どころだ。
■福本莉子のコメント
初めての映画が時代劇で、撮影所が京都の太秦にある東映撮影所という伝統ある場所。そして阿部寛さんはじめ豪華なキャスト陣に驚きました。京都の太秦での撮影はまるで異国に来たような感じで、太秦に着いたらかつらを被り、着物を着るというルーティーンが今までにない経験だったので毎日とても新鮮でした。おみつは長屋の子供たちの中でも最年長でしっかり者。みんなのお姉ちゃんなので、撮影に入ってまずは子役の子供達との距離を縮めるために積極的に話しかけて仲良くなりました。そして斎藤工さん演じる友之介に恋心を抱いている女の子であることをしっかりと意識して演じました。阿部さんも斎藤さんもとても優しくしてくださり、素敵で紳士な方々でした。
ある日の撮影の後、鶴橋監督に『上手くいったね』と声をかけて頂けたことがものすごく嬉しかったです!鶴橋組でのこの経験を大事に今後は、お仕事一つ一つを大切にして全力で取り組んでいきたいと思います。「のみとり侍」は若い世代の方も楽しめる時代劇になっていると思うので是非見てください!
■鶴橋康夫監督のコメント
オーディションに来た際には、長屋の子供にしては大きくて綺麗な子だなという印象でした。そこからイマジネーションが膨らみ、おみつは寺子屋の先生である友之介に憧れて、初恋という気持ちが芽生えているという役柄にしました。それを福本さんはただ、その場にいるのではなく、何とか友之介の身の回りのことを手伝いたい気持ちを秘めた様子をうまく演じてくれましたね。撮影現場では、はしゃいでいる子供達の中で一緒にならずに密かに座っている。それでも一度、演技が始まるとしっかりと長屋の子供達のリーダーになっているのを見たときは、今後女優として間違いなく伸びていくだろうと思いました。時代劇であれ現代劇であれ、期待することがいっぱいある女優ですね。