3月14~17日に開催されたIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ第2戦セブリング12時間レースの予選でポールポジションを獲得したスピリット・オブ・デイトナ・レーシング(SDR)が、第3戦ロングビーチを欠場することとなった。
2018年シーズンからキャデラック勢の一員としてシリーズに参戦し、マシンスイッチからわずか2戦目にしてトリスタン・ボーティエ駆る90号車キャデラックDPi-V.Rがポールポジションを勝ち取ったSDR。
17日(土)にスタートした決勝でも、90号車キャデラックはレース終盤まで表彰台を争うトップグループに加わるなど、安定したスピードをみせていたが、日没後、チェッカーまで残り2時間を切ったところで最終17コーナーでクラッシュを喫す。ドライブしていたボーティエは無事だったものの、マシンは大きなダメージを負ってしまった。
チームは当初、1カ月先の次戦までにマシンを修復するとしていたが、23日(金)遅くにこれを撤回する声明が出され、4月13~14日に開催される第3戦ロングビーチをスキップする旨が伝えられている。
「セブリングは感情のジェットコースターのようだった」と語るのはチーム代表のトロイ・フリス。
「このシリーズで成功を収めるためには、適切なドライバーラインアップが必要になるが、我々はポールポジションを獲得したことでトリスタン(・ボーティエ)とマット(・マクマリー)のパッケージに対する自信をより深めることができた」
「しかし残念なことに、セブリングではレースの最高の結果と最低の結末、その両方を経験することになってしまったね」
マシンの状態について、フリスは「我々はトリスタンが無事だったことをなによりもうれしく思っている」と前置きしながら「キャデラックはその代償として広範囲に渡る損傷を負ってしまった」とコメント。
「残念ながら、さまざまな状況を鑑みて4月のレースイベントへの出場を見送ることになるが、我々はチームの再編成とクルマの再建を行い、これまで以上に強くなってシリーズに復帰するつもりだ」
昨シーズン、ビジット・フロリダ・レーシングとしてIMSAシリーズに参戦していたSDRは、当時使用していたLMP2マシン『ライリーMk30』のモノコックに損傷が見つかったとして、ロングビーチ戦を欠場している。
2年連続でアメリカ西海岸で行われるグランプリをスキップすることになるチームが、5月3~6日開催の第4戦ミドオハイオでシリーズに戻ってくるかどうかは、現在のところ明らかにされていない。