いよいよ、2018年の最初のレースがスタートする。
日曜日のメルボルンは、朝から青空が広がる絶好のレース日和。ダウンタウンからサーキットへ向かうトラムは臨時の乗車駅となっているサザンクロス駅では朝から整列乗車を行うほどの混雑ぶりだった。
日曜日の午前中、ピットレーンで最も忙しい時間を過ごしていたのはメルセデス。前日の予選でルイス・ハミルトンはポールポジションを獲得したが、チームメイトのバルテリ・ボッタスが痛恨のクラッシュ。パルクフェルメ明けから、修復作業に追われていたからだ。
ウォルフによると、バルテリのマシンがタイヤウォールに衝突したときの衝撃は27Gだった」という。そのため、チームはギヤボックスを交換。Q3がノータイムで予選10位に終わったボッタスだが、ギヤボックス交換による5番手降格のペナルティを受け、このまま修復作業が無事終了しても、レースは15番手からのスタートとなる。
マシンは修復できるたとしても、心配なのはボッタスの精神面。ウォルフは次のように杞憂する。
「クラッシュすれば、ドライバーが自信を失うのは当然のこと。しかもそれが開幕戦となれば、その後のシーズンに大きな影響を与えてしまうからね」
今シーズンもメルセデスにフェラーリとレッドブルが肉薄する構図は変わりない。メルセデスがコンストラクターズ選手権を5連覇するためには、ボッタスが安定して表彰台に上がることが絶対条件となる。
現在のボッタスとメルセデスとの契約は今シーズン限り。15番手からどこまで挽回できるか。ボッタスにとって、今年の開幕戦は今後のレース人生を左右する重要な一戦となりそうだ。