藤田貴大(マームとジプシー)作・演出の舞台『BOAT』が、7月16日から東京・池袋の東京芸術劇場 プレイハウスで上演される。
2007年に旗揚げされた劇団マームとジプシーを主宰する藤田貴大。舞台の演出や脚本を手掛け、『かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと、しおふる世界。』で『第56回岸田國士戯曲賞』を受賞。これまでに大谷能生、飴屋法水、今日マチ子、穂村弘、名久井直子、川上未映子、ホンマタカシらとコラボレーションしている。
『BOAT』は藤田の1年ぶりとなる新作で、マームとジプシーがこの数年で発表してきた作品『カタチノチガウ』『sheep sleep sharp』の完結編として上演。キャストは、宮沢氷魚、青柳いづみ、豊田エリー、中嶋朋子が名を連ねている。チケットは5月19日に発売される。
初舞台で主演を務める宮沢氷魚は「先日藤田さんにお会いする機会があり、お話しをしたところものすごく想像力が豊かな方で、次から次へと監督のイメージを聞けました。出演者と共に作品を作っていこうと熱意に感動しました。僕からもたくさんアイデアを出し、唯一無二の作品にしたいです!」と意気込みをコメント。
藤田は宮沢について「存在を知った時から、自分の舞台に立っている姿が想像できた。初めて対面して、想像していたよりも目が強く、声が自分の作品に馴染むような気がした。宮沢さんには、まだ具体的な役名はつけていないのだけれど、物語の重要な人物であり、BOATに乗ってこの土地を離れ、海よりも向こう側を目指す人になってもらうと思う」と語っている。
■藤田貴大(マームとジプシー)のコメント
・新作公演に寄せて
マームとジプシーがここ数年で発表してきた『カタチノチガウ』、『sheep sleep sharp』の完結編として、『BOAT』という作品を発表しようとおもっている。約一年ぶりの新作である。
東京芸術劇場との関わりも、ここまでじっくりと積み重ねてきた。プレイハウスで発表する作品としては、これで三作目。あの空間にて、『小指の思い出』、『ロミオとジュリエット』と描いてきたけれど、今回ははじめて、ぼく自身がぼく自身の言葉を扱って、書き下ろす。
このふたつのタイミングが合致したことに、ある熟成をかんじつつ、さらなる到達点を共に目指していきたいとかんがえている。
この作品を、この空間にて、描く必要をかんじているのは、現在だからだろう。しかしそれは、現在という時間を過ごしていれば、自然と、必然的に揺りだされるもので。現在という空気のなかで、深く呼吸するように、しかしこのことだけをかんがえて、つくっていこうと準備している。これは、寓話でも神話でもなくて、ほんとうのことだとおもっている。現在という、ほんとうのことを、舞台のうえで繰り広げていきたい。
・宮沢氷魚について
存在を知った時から、自分の舞台に立っている姿が想像できた。
初めて対面して、想像していたよりも目が強く、声が自分の作品に馴染むような気がした。
宮沢さんには、まだ具体的な役名はつけていないのだけれど、物語の重要な人物であり、
BOATに乗ってこの土地を離れ、海よりも向こう側を目指す人になってもらうと思う。
■宮沢氷魚のコメント
初主演舞台ということでプレッシャーは感じていますが、皆さんの前で演じるのが楽しみでたまりません。
先日藤田さんにお会いする機会があり、お話しをしたところものすごく想像力が豊かな方で、次から次へと監督のイメージを聞けました。出演者と共に作品を作っていこうと熱意に感動しました。僕からもたくさんアイデアを出し、唯一無二の作品にしたいです!
今回の舞台で役者としてはもちろん、人として大きく成長できるチャンスをいただいたことに感謝しています。素敵な共演者と共に最高の作品をお届けしたいと思います。劇場でお待ちしています。