3月17~18日に岡山国際サーキットで行われたスーパーGT公式テスト。2017年に圧倒的な強さを発揮したレクサスLC500勢は、トップタイムこそ初日午後の1セッションのみだったが、終始安定した走りを披露した。しかし昨年とは少し様子が異なるようだ。
2017年、レクサス陣営にチャンピオンをもたらしたLC500。昨年は参戦した6台全車が高い次元でパフォーマンスを発揮し、号車ごとに大きな差は生まれなかった。ところが2018年最初の合同テストでは、陣営内で明暗が分かれているように見受けられた。
絶好調のWAKO'S 4CR LC500に対し、KeePer TOM'S LC500、au TOM'S LC500、ZENT CERUMO LC500がやや微妙な空気。そしてDENSO KOBELCO SARD LC500に至ってはテスト中に大掛かりなセット変更を行なうほど“ハマって”いる。
その要因のひとつは新構造のブリヂストンタイヤにある模様だ。フロントに比べてリヤのグリップが勝っており、不調組はみなアンダーの症状が出ている。リヤグリップが高すぎるからといって、それを下げてバランスを取るのは良くない。高いグリップがあるのならば、それを活かすための策を練ることが大事。だが、それが難しい。
もうひとつ考えられる原因は、フロントスプリッターの劣化によるものだ。路面との干渉で多少削れるものだが、見た目では「劣化」というほどでもないにも関わらず、しばらくするとアンダーになるという。
そして、そのフロントスプリッターを新品に交換すると復活するのだそう。ちなみに、WAKO'Sは直前の鈴鹿テストでクラッシュしたため、これを交換している。おそらくこれらの条件が複合的に絡み合った結果と思われるが、果たして開幕までに帳尻を合わせることができるだろうか。
オートスポーツ No.1478(3月30日発売号)
[開幕直前]スーパーGT大特集
読めば“今季の本命"が見えてくる