モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第5戦フォンタナ
マーティン・トゥルーエクス・Jr.が今季初勝利!
フォンタナで行われたカップ・シリーズ第5戦で、ディフェンディングチャンピオンのマーティン・トゥルーエクス・Jr.がレースを支配し、完全制覇で今季初勝利を挙げました。
また、カイル・ブッシュが3位に入るなど、トヨタ・カムリは4台がトップ10フィニッシュを果たしました。
エクスフィニティ・シリーズでは今季3度目のポールポジションからスタートしたクリストファー・ベルが上位を争いましたが、後半痛恨のスピンとクラッシュで後退。今季初出場となったライアン・プリースがトップ10フィニッシュとなりました。
Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第5戦 Auto Club 400
開催日:3月18日
マーティン・トゥルーエクス・Jr.が今季初勝利!
3月18日(日)、米国西部カリフォルニア州フォンタナのオートクラブ・スピードウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第5戦「Auto Club 400」が開催されました。
シーズン序盤の米国西部3連戦も3戦目を迎えました。舞台となるフォンタナでは、トヨタ勢は2013年と2014年にカイル・ブッシュが勝利を挙げています。
今季これまでの4戦、トヨタ勢は未勝利。以前米国トヨタ販売の本拠地があり、元ホームとも言えるフォンタナで、今季初勝利を目指し臨みました。
18日(日)午後12時50分、2マイルオーバルを60周、60周、80周の3ステージ合計200周(400マイル:約640km)して競われる決勝レースがスタート。
前戦に続き2戦連続のポールポジションを獲得したマーティン・トゥルーエクス・Jr.と、2番手につけたカイル・ブッシュが最前列に並んでスタートを切ると、順位を入れ替えながらの首位争いを展開。
ステージ1はトゥルーエクス・Jr.が制覇し、今季初のステージウィンを果たしました。カイル・ブッシュは2位、エリック・ジョーンズが8位。デニー・ハムリンは25番手と後方スタートから、途中のピットでもタイムロスを強いられるなど苦戦しましたが見事な追い上げを見せ、10位に入りました。
ステージ2、ピットで順位を落としたトゥルーエクス・Jr.は、再スタート後10周で首位を奪還。カイル・ブッシュはハンドリングの不調に苦しみながらも81周目にはトゥルーエクス・Jr.に次ぐ2位へ浮上し、ふたたびトヨタ・カムリのワン・ツー体制に。
トゥルーエクス・Jr.はステージ2もトップで逃げ切り、連続でのステージ制覇。カイル・ブッシュが3位、ハムリンが4位、エリック・ジョーンズが5位とトヨタ・カムリ勢が上位5台中4台を占める速さを見せました。
ステージ3はピット作業で速さを見せたカイル・ブッシュが首位でレースをリード。その後、トゥルーエクス・Jr.も追いつき、1秒以上あったカイル・ブッシュとの差をじりじりと詰めていきました。
ステージ中盤もカイル・ブッシュとトゥルーエクス・Jr.の激しい首位争いとなりましたが、残りが約30周ほどになったところでトゥルーエクス・Jr.が首位を奪取。2位に落ちたカイル・ブッシュはロングランとなるなかで、ハンドリングの悪化に伴うリアタイヤの摩耗を気にしてペースダウン。
最後はトゥルーエクス・Jr.が2位に10秒以上もの大差をつけての独走でトップチェッカー。ディフェンディングチャンピオンのトゥルーエクス・Jr.が自身、そしてトヨタにとっても今季初となる勝利を挙げました。
トゥルーエクス・Jr.にとって、フォンタナでの勝利は初。トゥルーエクス・Jr.は今大会、ポールポジションからステージ1、2のすべてを制しての完全勝利となりました。
この勝利で、トゥルーエクス・Jr.はトヨタ勢として最初のプレーオフ入りをほぼ確定。また、2ステージ勝利での2点を含む、貴重な「プレーオフ・ポイント」(プレーオフ中にも持ち越せるポイント)7点を獲得しました。
カイル・ブッシュは3位に入り、3戦連続のトップ3フィニッシュ。この結果、トゥルーエクス・Jr.とカイル・ブッシュはドライバーズランキングでも1-2位へと浮上しました。
ハムリンが6位、エリック・ジョーンズが7位に入り、トヨタ・カムリは4台がトップ10フィニッシュ。最高峰カップ・シリーズフル参戦2年目の21歳、エリック・ジョーンズは3戦連続のトップ10フィニッシュとなりました。
次戦第6戦は3月25日(日)、米国東部バージニア州マーティンズビルのマーティンズビル・スピードウェイで行われます。
ドライバーコメント
マーティン・トゥルーエクス・Jr.
「この勝利はチームのハードワークの結果であると共に、トヨタからの大きなサポートのおかげでもあります。我々はJGR(ジョー・ギブズ・レーシング)と素晴らしい協力体制にあり、それがこの好結果に繋がりました」
「このうちのどの要素が欠けても、今日の結果は実現できなかったでしょう。今季、ここ(ヴィクトリーレーン)に戻ってくることができて嬉しいです。皆から『次はいつ勝つんだ?』と聞かれ続けてきましたが、ようやく果たすことができました」
「我々のトヨタ・カムリは最初の調整後は本当に好調でした。あとはタイヤの状況を見ながらスマートに走り続けるだけでした」
<プレーオフ>
年間36戦という長いスケジュールで戦われるNASCARカップ・シリーズでは、終盤の10戦で、選抜された上位のドライバーによってタイトルを争う“プレーオフ”システムが採用されています。
第26戦が終わった時点で、シリーズ戦で勝利を挙げたドライバー(ランキング30位以内)と、未勝利でランキング上位の計16名がプレーオフに進出します。プレーオフは3戦ずつの3ラウンドと最終戦で争われ、各ラウンド開始時にプレーオフ対象者のポイントはリセット。
但し、この際にシーズン中に獲得した「プレーオフ・ポイント」は持ち越せることになります(最終戦を除く)。
「プレーオフ・ポイント」はステージ優勝者に1点、レース優勝者に5点与えられるため、シーズン序盤に勝利を挙げプレーオフ進出を決めても、その後も「プレーオフ・ポイント」を稼いでいく必要があります。
各ラウンドごとに未勝利のランキング下位4名が脱落し、最終戦に残った4名のうち、最上位フィニッシュを果たしたドライバーがチャンピオンとなります。
エクスフィニティ、トラック・シリーズでも、レース数及び選抜ドライバー数が異なるものの、終盤のプレーオフでタイトルが争われます。
NASCAR XFINITY SERIES
第5戦 Roseanne 300
開催日:3月17日
今季初レースのライアン・プリースがトップ10フィニッシュ
3月17日(土)にNASCARエクスフィニティ・シリーズの第5戦「Roseanne 300」がオートクラブ・スピードウェイで開催されました。
17日(土)午後2時18分に2マイルオーバルを35周、35周、80周の3ステージ合計150周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。
昨年のトラック・シリーズチャンピオンで、今季よりエクスフィニティ・シリーズにフル参戦する23歳、クリストファー・ベルが、今季3度目となるポールポジションから上位争いを展開。ステージ1は5位、ステージ2は3位と着実にポイント獲得を果たしました。
しかし、ベルは97周目にスピンを喫し、再スタート後の104周目には接近戦の中で他車と接触し、壁にクラッシュ。何とか周回遅れになることなくレースには復帰しましたが、大きく順位を落とすこととなってしまいました。
上位を争ったベルの脱落により、トヨタ勢最上位フィニッシュを果たしたのは、今季初のエクスフィニティ・シリーズ出場となったライアン・プリース。
昨年、トヨタ・カムリでの出場2戦目にしてポール・トゥ・ウィン、昨年出場した4戦すべてでトップ5フィニッシュを果たしたプリースが、今季初レースを9位で終えました。
次戦第6戦は4月7日(土)、米国南部テキサス州フォートワースのテキサス・モーター・スピードウェイで行われます。
ドライバーコメント
ライアン・プリース
「再スタートは本当に上手く行き、ロングランでも良い走りができると思っていたのですが、苦戦しました」
「全体的に見れば9位ということで悪くないと思います。今季初レースでトップ10フィニッシュが果たせたので、次戦テキサスはここからさらに上を狙っていきます」