展覧会『早稲田大学演劇博物館開館90周年記念 2018年度春季企画展 ニッポンのエンターテインメント 歌舞伎と文楽のエンパク玉手箱』が3月23日から東京・早稲田大学演劇博物館で開催される。
同展では、17世紀から近代に至るまで、日本の観劇文化として根づき、文学や美術、音楽、演芸、映画にも大きな影響を与え、庶民文化の基盤を形成した歌舞伎と文楽を3つの会期にわけて紹介。「作る」「演じる」「見る」といった視点から、同博物館が収蔵する台本、浮世絵、衣装、人形など数多くのコレクションを視覚的・立体的に展示する。
場内2階の企画展示室Iでは、「歌舞伎の玉手箱 ――江戸から当世までの歌舞伎事情」と題して、歌舞伎の世界を「作る側」「演じる側」「見る側」などの視点から捉え、その魅力を解説。さらに東洲斎写楽の錦絵『松貞婦女楠』を3月23日の初日から1週間のみ展示する。
企画展示IIでは、「浄瑠璃劇場 ――語る 奏でる あやつる」と銘打って人形浄瑠璃文楽を紹介。舞台のからくりを実際に再現することで独特な仕組みを紐解き、文楽人形の「かしら」も披露される。
特別展示室では「きらびやかな歌舞伎舞踊の世界 ――艶やかな音と華麗なる装い」と題して、歌舞伎の劇中や独立した演目として演じられる歌舞伎舞踊を特集。名取春仙の『道成寺』や平櫛田中の『鏡獅子』といった錦絵や彫刻、また俳優たちが実際に使った衣装や小道具などを通して、歌舞伎舞踊の作品を紹介する。