トップへ

24時間以上に過酷なセブリング12時間。アキュラ・ペンスキー2戦目は2台リタイアに

2018年03月21日 11:51  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

リッキー・テイラーが予選アタックを担当した7号車アキュラARX-05 DPi
IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップは開幕戦デイトナ24時間から約2カ月後に第2戦を同じくフロリダ州で開催した。第66回セブリング12時間レースである。開幕戦がいきなり24時間耐久というのもアメリカらしい荒っぽさだが、次がまた12時間耐久なのだから、これはもう過酷と表現していい世界。しかも、アメリカでは「セブリングはデイトナ以上に過酷」という説が定着している。

 しかし、アキュラもチーム・ペンスキーもセブリングでは経験と実績を積んでいる。アキュラは1993年にコンプテックとキャメル・ライツ・クラスで勝って以来、もう何度もクラス優勝を飾っている。

 2007年にスタートした現行プロジェクトのルーツとも言えるLMP2への参戦では、アンドレッティ・グリーン・レーシングがアキュラARX-01aのデビュー戦で総合優勝にあと一歩の2位フィニッシュでクラス優勝。総合優勝も2016年にエクストリーム・スピード・モータースポーツがリジェJS P2・ホンダで飾っている。

 チーム・ペンスキーは2005年にポルシェ・ワークスのRSスパイダーをLMP2にデビューさせ、フル・エントリー3年目に、ひとクラス上のLMP1を倒してのセブリング総合優勝を達成している。

 アキュラARX-05のデビューは1月のデイトナ24時間だったが、2台エントリーしたうちの1台が予選2位につけ、レースでは2台揃ってトップグループを走行。スタートから12時間が経過した時にワン・ツー体制でレースをリードしていた。

 その後に6号車アキュラはオルタネーターのトラブルで遅れ、7号車アキュラは他車との接触で冷却系などにダメージを負ったために上位フィニッシュは果たせなかったが、レース時間が半分のセブリングには十分勝機アリと、アキュラもチーム・ペンスキーも手応えを掴んでいた。
 
 朝晩は冷え込み、日中は暖かいと不思議な天候でプラクティスと予選が行われ、アキュラ・チーム・ペンスキーの2台は7号車アキュラがリッキー・テイラーのアタックでPPに0.341秒届かずの予選3番手。ファン・パブロ・モントーヤがアタックを担当した6号車アキュラは予選6番手につけた。

 レースはPPスタートだった90号車キャディラックDPi-V.R(スピリット・オブ・デイトナ・レーシング)、去年からニッサンと組んでいるESMの22号車ニッサンDPi、カーナンバー31のキャディラック(デイトナ24時間ウィナーのアクション・エクスプレス・レーシングの2台目)、マツダチーム・ヨーストの55号車マツダRT24-Pらと、2台のアキュラによるトップ争いとなった。