マックス・フェルスタッペンは、レッドブルF1のモータースポーツ・コンサルタントであるヘルムート・マルコの“新プロジェクト”が自身を指しており、世界チャンピオンのタイトルを複数回獲得する目的で立ち上げられたものだと見ている。
ダニエル・リカルドが今シーズン終了後の契約更新についてまだ意志を明確にしていないなかで、レッドブルはフェルスタッペンとの新たな3年契約から実利を得るべく全力を挙げる構えだ。
現在20歳のフェルスタッペンは、ドイツのAuto Bild誌の取材に対して「僕が彼(マルコ)の新プロジェクトなんだ」と語り、さらに以下のように続けた。
「彼は、(セバスチャン・)ベッテルと作り上げた物語を今度は僕で再現して、世界チャンピオンを勝ち取ろうと考えている」
「セバスチャンにとって記録がとても重要だということは知っている。僕もそれは良いことだと思うけど、僕の人生にとっては記録が何よりも必要というわけではない」
「いつか世界チャンピオンになれれば、それこそが僕にとって一番大事なことだ」
しかし、今後世界タイトルを獲得する上では、フェルスタッペン自身の速さと技能に、レッドブルの一貫性と信頼性向上が結びつかなければならない。
「僕が望むのは、昨シーズンよりもはるかに一貫性のあるシーズンを送ることだ」とフェルスタッペンはドイツのZiggo Sport Totaalに語っている。
「これまでよりも失敗の数が大きく減ること。そして、できればまた勝つことだ。初めてのポールポジションが取れれば、それも良いね」
タイトル獲得に向けた堅実な走りを実現するには、フェルスタッペン自身の更なる成長も必要だ。今も多くの人々が、この若きドライバーは攻撃性が強すぎると見ているのだ。
だが、これまでに3度優勝してきたフェルスタッペンは、どのタイミングで、より保守的なアプローチを取るべきかは分かっているという。
「タイトル争いにおいては、リスクを取る回数を以前より減らすつもりだ。結果として2番手になる走りの方が、失敗してしまう走りよりもゴールに近づけるからね。これは僕が精神的に今までと違うアプローチを取っているというだけのことなんだ」とフェルスタッペン。
「昨シーズン、僕は何がなんでも勝とうとしていた。失うものがなかったからだ。だけど今は、チャンピオンになるために具体的に何をすべきかを自分で分かっているよ」