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NEWSは『EPCOTIA』で“宇宙旅行”をどう表現した? メンバーが語った愛情溢れる制作秘話

2018年03月21日 07:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 本日3月21日、NEWSの9枚目となるニューアルバム『EPCOTIA』がリリースされた。前作『NEVERLAND』で、アルバムからツアーをワンテーマで創り上げた彼らが、今回表現するのは“宇宙旅行”。アルバムを再生すると、まず聞こえてくるのは宇宙船内に流れる安全アナウンス。まるでラジオドラマのように、耳から世界観に引き込まれるファンタジックな作品だ。その発売日(3月21日)も増田貴久いわく「3、2、1、発射で覚えやすい」という粋な計らいも。リリース直前にオンエアされた彼らのラジオ番組では、細部にまで作り込まれたアルバム『EPCOTIA』への愛情溢れる制作秘話が飛び出した。


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 3月13日放送の『KちゃんNEWS』(文化放送)には、小山慶一郎と加藤シゲアキが出演。「曲間大事、こだわってるよ」(小山)、「ライブもやるもんね。けっこう重要。いろんな曲があるからね、NEWSは」(加藤)とアルバムやライブを構成する上で、曲と曲の間隔まで吟味され、聞き手が余韻を味わえるようにしているのだと明かす。なかでも印象的だったのは、小山が「年々NEWSのパートがハッキリしてくるじゃない。その人にあったキーだったり、歌いやすいメロディだったり……」とNEWSの歌声に変化を感じた、という発言だ。いつもよりも低めのパートが多く、加藤は歌い出しが多いなど、新鮮な歌割りも聴きどころになっているという。加藤はこうした変化を「帯域みたいなのを計算して作られているよね。ただこの曲を歌わせたいじゃなくて、この人の声を活かすためには、って」と、スタッフが汲み取って、楽曲に反映していると分析。彼らから制作陣への信頼を感じさせる一コマだった。


 3月7日放送の『テゴマスのらじお』(MBSラジオ)でも、手越祐也が今回の“宇宙旅行”が決まった際の裏話を「プロデューサーから電話があって、“こうこうこういう理由でNEWSの次のアルバムはEPCOTIAがいいと思うんだけどどう?”って、コンセプトを説明されて、“それだけこだわりがあってできあがってるんだったら、いいんじゃない?”って俺は答えましたね」と披露していた。さらに、増田が「『NEVERLAND』を作った自信が、NEWSもスタッフさんの中にもあって、こういうコンセプチュアルなもの1作で終えるのはもったいないよね、ってちょっとつながってるんですよ。せっかく(NEVERLANDの)“N”から始まったし、次“E”じゃね? って」と補足した。次のアルバムはもしかしたら“W”、そして“S”へとつながっていく可能性もありそうだ。そんな話ができるのも、メンバーとスタッフが長期的な視点でNEWSを見つめ、その進化を信じているからこそだろう。


 また、3月16日放送の『増田貴久 MASTER HITS』(bayfm)では、増田がプロデュースした収録曲「JUMP AROUND」について言及した。スタッフと何度も楽曲の流れを練り、間奏を作るという結論になったこと。そして真夜中にスタジオに入って、クラップ音を収録したという。「作らせていただいた曲ではあるけれど、TAKA3が作ってくれてますからね。別のまっすーなんじゃね? って、勘違いしないで(笑)」と、スタッフの功労をしっかりと伝える姿勢も、お互いを尊重している関係性が伺える。


 そんなNEWSだからこそ、クリエイターたちも持っている力を発揮したいと腕がなるのだろう。今作で、多くの楽曲を提供したヒロイズムが「想いが爆発した最高傑作に仕上がっております。ぜひぜひアルバム通して体験してみてください!」(引用:ヒロイズムTwitterアカウント)とTwitterでつぶやいたのもわかる気がする。アルバムを聞けば、どれだけの想いが詰まっているのか伝わってくる。作り手も、歌い手も、一つのテーマに向かってプロの仕事をする職人集団。そんな彼らが誘う宇宙旅行は、乗客となる聞き手が揃って完成する。(文=佐藤結衣)